もう会えない人へ | いきなり猫三匹と暮らす

いきなり猫三匹と暮らす

突如襲来した怪生物と犬好きのハートフルコメディ

きょうは、うちの猫どもの前の飼い主さんの誕生日だ。
死んだ人を偲ぶにふさわしい日でもある。

うちへ猫が来てもう3年以上。
ということは、彼女が死んでから
もう3年以上ということだ。

--もしものことがあったら、猫たちをお願い。

そう言われて約束したけど、まさかわたしより若い君が
先に死ぬなんて。

とつぜん猫どもを引き受け受けることになって、
いろいろ大変だった。急いでペット可マンションに
引っ越さなければならなくて、けっこう慌てた。

猫たちは元気にしているよ。

引き取った最初のころはなかなかなじんでくれなかった。

シャムだけはすり寄ってきたけれど、
あんまり簡単に新しい主人の乗り換えるようで、
計算高く見えて好きになれなかった。

でも、いま思えば、シャムはボス猫としての
責任を果たそうとしていたんだ。
外で生きていく大変さを知っているシャムは、
みんなのためにも、わたしに受けれてもらおうと
努力してたんだと思う。

クロは臆病でおびえて逃げ回った。
あんまり可愛く思えなかったなぁ。
でも、意外に早くなじんでくれた。

いちばんやっかいだったのがトラニャ。
夜鳴きして近所迷惑で困ったよ。
窓を引っ掻く様子は、こんなところはイヤだ、
早く帰りたいと言われているようで、
なんだかとても切なかったよ。

幸いいまはみんなよく懐いてくれている。
みんなとてもいい子だよ。

君のおかげだね。
君がいっぱい可愛がって育てていたからだね。

猫どもを通じて君を感じるよ。
君の優しさが伝わってくるよ。

まだ思い出すと辛いので、
普段は考えないようにしているけれど、
きょうは君のことを思い出してすごすよ。

わたしは神様も天国も信じないので、
君にはもう永遠に会えないと思う。

もし万一、あの世で君と会うことができたなら、
わたしの浅はかな合理主義を笑っておくれ。


いきなり猫三匹と暮らす











うちへ来たばかりのころの猫ども






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