シャム猫はすべてを委ねない | いきなり猫三匹と暮らす

いきなり猫三匹と暮らす

突如襲来した怪生物と犬好きのハートフルコメディ

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いつ大人になれるんだろう。
大人になるってどういうことなんだろう。

うちの猫どもでは、シャムだけが大人に思える。
彼だけがわたしに全てを委ねない。
できる限り、自分のコントロールを保とうとする。

たとえば、彼だけが抱っこをいやがる。
たとえば、彼だけが顔をわしづかみにされるのをいやがる。

トラニャも、クロも、わたしに全てを委ねてむしろ安心する。
ゴロゴロ、うれしそうにする。
それは、母猫に依存しきっている子猫と同じ姿だ。

この違いがどっから来るのかというと、
たぶんシャムだけが自分の運命を切り拓いて
生きていたことがあるからだ。

彼は、一時期ノラ猫だった。
自分の力で縄張りを守り、自分の力でエサをとれないと、
生き延びられなかった。

トラニャも、クロも、自分の力で生きた経験はない。
必要なものは、すべて母猫か人間が与えてくれた。
彼らは甘えればそれですんだ。
そして、それ以外の生き方を知らない。
それはそれで幸せかもしれないけれど、
自らを高める機会がなかったということでもある。

他に頼らず自ら運命を切り開くことで、
はじめて大人になれる。
人間も同じかもしれないな。