結構、昔に吉野家に行った時の話。



そこの吉野家は2階建てになってましてね。


けど、2階は厨房がないから、受けた注文を店員が“インターホン”で厨房のある1階に伝える、というシステムをとっていました。



「牛丼一丁!」



こんな、感じでね。



で、注文を受けた1階の人間が、出来た丼をリフトに乗せて、2階へ上げて“チャンチャン”って感じなんですけど、そこで面白いやり取りがあったんですよ(笑)



ちょっと、書いていきますね。




え~、その時、俺。


1階のカウンターで、牛丼を食しておりました。



でも、そこの吉野家狭いから、2階から厨房への注文が客の俺らの耳にも聞こえてくるのよね。



まぁ、しゃあないです。


狭いからね。



でもね……。


その、2階の店員がインターホンで厨房へ伝える注文の発音が、どうもおかしい。



よく、耳をこらして聞いてみると、どうも2階は中国系の人が店員をしているみたいです。



で、その中国系の人。


一回じゃ、通じてないと思ったんか知らんけど、1階に何回も


「キュウトン(牛丼)、一丁!!」


って、言うてくんの(笑)



多分、5~6回は言うてきたんちゃうかな?



やから、1階の厨房におる店員。



「何人、客おんねん……」


って、苦笑いしながら呟いてましたわ(笑)



ココで補足。


俺、店に入ってから2階に上がった人間。


一人しか見てないんですよ。



やから、なんかその一人の客が
5個6個も「牛丼」を注文したみたいな感じになってるのよね(笑)



そら、厨房の店員。


呟くでしょ。



「何人、客おんねん……」


って(笑)



まぁ、気にするんはやめよう。


気にしたら、笑てまいそうやし。



俺、そう思って、止めてた箸を動かし出すと、またもやインターホンから注文が聞こえてきました。



「ツユタク(つゆだく)、一丁!!」




何のやねん!!


何の「つゆだく」やねん!!!


品物を言え!!


主語抜きで、「ツユタク」言うな!!(笑)



いや、ホンマ。


もう、食うどころやなくなってきましたよ(笑)



俺、意識はもう、インターホンから聞こえてくる中国系の人の注文に釘付けでしたわ。



「スイマセン!

ホテトサラダ、上ニ無インデスケド、手デ作ルンデスカ!?」




逼迫した感じでインターホン越しに厨房の店員に言う、中国系の店員。


まぁ、吉野家行った人は知ってると思うけど、大抵カウンターの前に小さな冷蔵庫があって、そこに“お新香”やら“ポテトサラダ”なんかが入ってますね。



2階、たまたま“ポテトサラダ”が切れていたんやろね。



中国系の人、在庫が無いから自らの手で“ポテトサラダ”を作っていいか確認を入れてきたんやけど、吉野家ってそんなシステムなんかな?


ってか

お前の手作りの、ポテトサラダなんていらねえよ!!



でも、そこは仕事。


厨房にいる店員。


苦笑いしながら、ポテトサラダをリフトで2階にあげてましたよ。



ちなみに、俺を含めた客全員。


笑いをこらえるのに、必死な形相をしておりました(笑)



「あぁ、ええモン見させてもらった。


さて、帰ろう……」



牛丼を食べ終わり。


そろそろ退店しようと思い、立ち上がった矢先。



例の中国系の店員が、厨房とまた変なやり取りを取り交わし始めました。



「劉さん。

“配送準備”やってくれへんか?」


インターホンで厨房の店員が、2階の中国系の人に指示を出します。



すると、中国系の店員。



意味がわからんかったんやろね。



「ハイ?」


と、だけ言葉を返してきました。



「配・送・準・備。

わかる?」




厨房におる、店員。


分かりやすいよう、ゆっくりと言うたんやけど、やっぱり意味が通じなかったんやろね。



「埋葬準備(マイソウジュンビ)?」


と、殺し屋みたいな言葉を返してきましたよ!!(笑)



しかし、埋葬準備って……。


一体、誰を殺してん?


って、感じやね(笑)



「あのね……」


厨房の店員。


こう切り出すと、インターホンで中国系の人に噛み砕いて説明をしはじめました。


優しい店員です。


さすが、
世界で愛されている日本人です。



けど、中国系の人。


恩を仇で返すかのように、

「知ラン!!」

と、暴言!!



いや、アンタ。


「知ラン!!」って(笑)



またもや苦笑いする、厨房の店員。


笑いをこらえる、俺ら客。


まぁ、ココで俺。

店を出た訳やけど、スイマセン。


店出た後も、
おかしくて仕方なかったです(笑)