イメージ 1

先日カンヌ国際映画祭が終了したが、幸い日本の作品のひとつである「そして父になる」が審査員賞を受賞する等、多いに盛り上がりを見せたと思う。
尚、最優秀賞「Palme d'Or」にはフランスの作品「La vie d'Adèle」が選出されたのだが、日本ではさっぱり話題に上がっていないのは何故だろう?私自身どの様な内容なのか把握していない。

ところで、今回の作品の中で受賞していないが話題になったアメリカの作品を御存知だろうか?
「The Bling Ring」と言う、実際有った出来事を元に作られた映画である。
内容は、ロサンゼルスに住む若者が「パリス・ヒルトン」や「リンジー・ローハン」、「オーランド・ブルーム」等ハリウッドスターをインターネットで追跡し、その豪邸に侵入、窃盗を繰り返すと言う事件が起こった。その窃盗団は後にThe Bling Ringと言う名称でメディアを賑わす事になる。そしてThe Bling Ringの若者は少しずつ深みに嵌って行くと言うストーリーらしい。

このThe Bling Ringが何故話題になったのか?
実は、この映画の公開直後に「Chopard」のジュエリー約1億4000万円相当が盗難に遭うと言う事件が発生したのだ。(インターネット等の情報では「宝石」と記載されているが流石にルースでは有るまい‥)

窃盗団がセレブリティから金品を盗み出すと言うストーリーの映画上映に合わせて、まるで狙ったかの様なタイミングである。
Chopardと言えば、「Chopard writing instruments」の投稿でも述べたが、カンヌ国際映画祭の最優秀賞Palme d'Orのトロフィーを手掛けている事で知られる通り、カンヌ国際映画祭と深い関係に有るブランドである。(画像は今回のPalme d'Orトロフィー。製作の課程を動画で見る事が出来る。URLはhttp://www.youtube.com/watch?v=XF0Y45jRPo0
つまり、「カンヌ国際映画祭」に於いてChopardは、他のジュエラーよりも中心的な存在と言えるだろう。そんなChopardからジュエリーを盗み出すのだから話題にならない訳が無い。

更に、今度はChopardと同じくスイスのジュエラーである「de GRISOGONO」が開催したパーティー終了後に約2億6000万円相当のネックレスが無くなっている事に気付いたとの事。
そしてこの会場にも先に名前の挙がったパリス・ヒルトン女史が出席していたらしい。
こうなると何かしらの意図が感じられるが‥(個人的には名を売る為の一種のパフォーマンスの様にも感じられる。一種のステルスマーケティングの様な‥)

他にも数名の映画関係者が窃盗被害に遭っている模様だ。

私としてはChopard及びde GRISOGONOは、このブログでも何度か取り上げているブランドであり、ジュエリーや時計の様な豪華なモノでは無いがそれぞれノベルティのプレイングカードやSkipping rope(縄跳び)等を持っているので、やはり事件等が有ると注目してしまうのは仕方が無い。(「玩具3」及び「美容と健康10」の投稿参照)
価格ばかりが取り沙汰されているが、個人的にはどんなジュエリーが盗難に遭ったのかの方が余程気になる。その価格となった商品が如何なるモノかの方が重要だと思うのだ。(de GRISOGONOのネックレスはダイヤモンドとイエローダイヤモンドがそれぞれ19粒にエメラルドやブラウンダイヤモンドが複数用いられているらしい。見てみたい。)

さて、「時計44」の投稿でテニスプレイヤー「ラファエル・ナダル」が使用している「RICHARD MILLE」の「RM027」が盗難に遭った事を述べた。この犯人については愚かだと述べたが、ことジュエリーの窃盗に関しては時計とは違い賢い選択だと思う。私が犯罪者なら間違い無く時計よりジュエリーを狙うだろう。

時計、特に高価なモノは複雑な機構を搭載した機械式時計ばかりである。当然個数も作れなければ、メンテナンスを行える人物も限られる。RM027なぞは素材も特殊でネジも特殊。普通の時計店ではメンテナンス出来ないだろう。その上シリアルナンバー等も刻まれている為、売る事も困難。正直盗難しても余りメリットが無いと思う。
しかしジュエリーは別だ。本来のジュエリーの価値は貴金属を彫金したり、ジェムを美しくカットしたりセッティングしたりする職人の手仕事に由るモノである。つまり実際の貴金属や宝石の価値以上に人の手が重要になってくる。これは時計も同様だ。
但し、億を超える場合は希少な宝石を用いる場合が多い。それも大抵はルースだけでも価値の有る非常に大きなカラットのジェムである。
皆ももう御気付きだと思うが、ジュエリーのままでは窃盗したモノだと判別出来るが、ルースのみならかなりの確率で誤魔化せるのではないか、と言う事である。
場合に依っては、価値はかなり下がるが新たにカットし直せば、別の宝石として売り出しても誰も気が付かないだろう。これは宝石は基本的に自然の産物でシリアルナンバーが入っていないからである。(尚、「FOREVERMARK」の様にレーザーで目に見えない刻印及びシリアルナンバーの入ったダイヤモンドも存在するが、最高峰のダイヤモンドにはこの様な刻印をすると逆に価値が下がると思う。)
勿論出処不明の宝石は買い叩かれる運命に有るとは思うが、時計よりは確実に足が付き難く、また換金も容易であろう。
また、絵画等も足が付き易いので換金目的なら止めた方が良い。(自分でその絵画を楽しみたいのなら良いが)

変な内容になってしまったが、犯罪を助長している訳では無い事を御了承願いたい。