NIESSINGの代表作である「The Niessing Ring®」である。「Tension Ring」の投稿でも述べたが、The Niessing Ring®は、指輪の張力(テンション)だけで左右からダイヤモンドを支えると言う、このブランドのみが成し得た「ニーシング・セッティング」と呼ばれるダイヤの留め方が特徴で、現在尚他に真似出来ないNIESSING独自の技術として燦然と輝いている。
しかし、実はこのセッティングにはひとつだけ致命的な欠点が有った。
それがリングの太さである。指輪のリングの張力に因ってダイヤモンドを留めると言うのは、上記で述べた通り、他のブランドでは真似が出来ない位非常に難しい事である。張力が左右から均等に掛からなければならないし、歪みに強くなくてはならない。また簡単にダイヤモンドが外れる様では、指輪として失格である。確実にダイヤモンドを固定する為には頑丈かつ強いリングでなければならないのだ。
その為The Niessing Ring®のリングは総じて太い。これはデザインとしては全く問題無いのだが、実際に指に嵌めて使う場合には、かなり邪魔に感じる事が有る。
私の嫁も「結婚指輪2」の投稿で述べた様に「The Niessing Ring®Round」を結婚指輪として使用していたのだが、最近では邪魔になるのか全く使っていない。
一応、購入時は最も細い3.1mmのモノを選んだのだが、それでも違和感を感じるのだろう。そしてダイヤモンドのサイズが大きくなる程、リングも太くなっていく。NIESSINGが気になっていたが、結局太過ぎる為諦めた女性も知っている。
男性なら多少太くてもアクセサリーとして成り立つのだが、女性はそうはいかない様だ。特に日本の女性は欧米の女性に比べても手が小さく指も細いので、ヨーロッパサイズでは日本では大きく感じるのも無理は無い。
そんな女性の為に生まれたのが今回紹介する「The Niessing Ring®S」である。
NIESSINGの更なる研究に因って、より細くなったリングの張力でもダイヤモンドを支える事が出来る様になったのだ。
現在はPt950のみの商品展開で、リングのアームが円形の「The Niessing Ring®S Round」(画像1、2。画像1は正面から見たモノ、画像2は通常のサイズとの比較。)では、ダイヤモンドが0.07~0.1ctのセットが可能で、併せてリングの太さが2.3~2.6mmとなる。
正直ダイヤモンドが小さいが指輪の太さを考えると仕方無いが、この太さであれば華奢な日本女性の指にも気にせず使えるのではないだろうか。
リングの素材の使用量が少なくダイヤモンドも小さい為、Pt950でも価格はリーズナブル。The Niessing Ring®S Roundが\346,500~、リングのアームが楕円の「The Niessing Ring®S Oval」(画像3)が\378,000~となる。
また「Niessing Ring®S Tapered」(画像4)や「Niessing Ring®HighEnd S」「Niessing Ring®OpenEnd S」(画像5、左がHighEnd Sで右がOpenEnd S。尚、ペアを想定してかプレーンなリングも描かれている。)も同時に発表。日本ではNiessing Ring®HighEnd Sのみ140周年記念の限定で先行発売される模様。価格は\399,000~
貴女もThe Niessing Ring®Sで、NIESSINGデビューをしてみては如何だろう。アートとして認定されたその無駄の無い造形美を存分に愉しむと共に、存分に光を取り入れた眩いダイヤモンドを眺める事が出来る筈だ。細くなり指に馴染む様になったリングが、普段から違和感無く使用出来るジュエリーとしてより一層NIESSINGを身近にしてくれるだろう。