前回、時計業界における「マニュファクチュール」の現在の在り方を簡単に説明したが、私の中ではリアルマニュファクチュールと言えるのは厳密には「SEIKO」のみであった。尤もそのSEIKOでさえ、パーツに関しては何処かの企業を買収したりしているのだと想うが‥
実際のところSEIKOも「Seiko Epson Corporation」、「Seiko Instruments Inc.」、そして「Seiko Holdings Corporation」が中核として成り立っている。
腕時計も「Seiko Watch Corporation」と言う株式会社を設立して事業を分社化している。それぞれがどの様に合併吸収を行なっているのかは私には判り兼ねるし、例えば風防のサファイアクリスタルや針やインデックスに用いられるスーパールミノバ(夜光塗料)は実際にSEIKOが持っている技術とは考え難い。これらはケースやダイヤル部分なので、主にマニュファクチュールを判断するムーブメントではないのだが、「時計を完全に自社のみで生産出来る」という意味においては定かでは無い。
結局、マニファクチュールか否かは私にとってはそれ程重要では無いという結論だ。
もっと言えば、マニュファクチュールで在る「Jaeger-LeCoultre」はエボーシュとしてムーブメントを提供している。つまりこの時点でJaeger-LeCoultreのムーブメントは汎用ムーブメントとなる。そういう意味では高級機には違い無いが「ETA」等と変わらない。これは、他のマニュファクチュールのムーブメントも同様である。「AUDEMARS PIGUET」の「Cal.3120」も現在「CHANEL」に専用機「Cal.3125」として提供しているが、これが様々なブランドに増えていくと、結果としてムーブメントの希少性が失われ価値が無くなっていくのではないだろうか?
例え名門AUDEMARS PIGUETが手掛けたムーブメントで在っても、多くのブランドが使うエボーシュには余り興味が沸かなくなると思うのだ。
逆に「ULYSSE NARDIN」の「天文時計三部作」(同名の投稿参照)の様にベースがETAでも、とことん手を加えた傑作も有る。また「OMEGA」の様にETAが製作したが、OMEGAのみにしか提供されない現行では唯一、故「ジョージ・ダニエルズ」氏の発明「CO-AXIAL脱進機」を設計に組み込んだムーブメント「Cal.8500」系も素晴らしい。分厚いが基本スペックも申し分無く、シースルーバックから見える装飾も個性的で非常に完成度が高い。(「DE VILLE HOUR VISION」の投稿参照)
「NOMOS」の「Cal.nomosα及びβ」もETAの「Cal.(Peseux)7001」ベースだが、徹底したブラッシュアップとグラスヒュッテメイドらしい3/4プレート等で別物と言える仕上がりとなっている。その企業努力でETAも自社製と言える事を認め、nomosαと呼べる様になった。
どれもマニュファクチュールのムーブメントとは言えないが、完成度はマニュファクチュールと同等(モノに依ってはそれ以上)である。
独立時計師等の作品もベースが有るモノが殆どだが、魅力的なムーブメントはやはり十分に手を加えており個性が有る。
要するに私にとって魅力を感じるムーブメントとは、そのブランドの特徴を持つ等個性が有り、そのブランド(多くとも数社)のみしか使用してないモノとなる。その上で仕上げが良かったり、機能や機構面で満足出来ると合格だ。簡単に言うと他に無い様なムーブメントに惹かれるという事だ。(偽物等複製の防止にも成る。)
こういったムーブメントを作る事の出来るブランドは(今で言う)マニュファクチュールが多い為、それらがピックアップされて見えるのだが、マニュファクチュールだエタブリスールだに拘わらず、凄いと思う時計、欲しいと思える時計を作って欲しいと思う。トゥールビヨンやミニッツリピーターさえエボーシュが存在するのだ。複雑なだけでは差別化は難しい。大事なのは個性と拘りである。
私がこれまで購入した時計もそのブランドのみの個性が十分に出ているモノを無意識に選んでいたと思う。愛用のクォーツであるSEIKOの「SUS 6M26」にしろSEIKO以外には存在しない巫山戯た機構の時計である。(「時計」の投稿参照)
そういう意味ではやはり私は生粋のモノオタクなのだろう。
最後に、内容はマニュファクチュールに否定的だが、それは一部の殆ど名前だけの(金額を釣り上げる事を目的とした様な)マニュファクチュールの所為であり、結論としては、マニュファクチュールだから良いとかエタブリスールだから良くないという事では無く、納得出来るムーブメントなら良いという事となる。つまりマニュファクチュールかどうかはどうでも良いのだ。
実際のところSEIKOも「Seiko Epson Corporation」、「Seiko Instruments Inc.」、そして「Seiko Holdings Corporation」が中核として成り立っている。
腕時計も「Seiko Watch Corporation」と言う株式会社を設立して事業を分社化している。それぞれがどの様に合併吸収を行なっているのかは私には判り兼ねるし、例えば風防のサファイアクリスタルや針やインデックスに用いられるスーパールミノバ(夜光塗料)は実際にSEIKOが持っている技術とは考え難い。これらはケースやダイヤル部分なので、主にマニュファクチュールを判断するムーブメントではないのだが、「時計を完全に自社のみで生産出来る」という意味においては定かでは無い。
結局、マニファクチュールか否かは私にとってはそれ程重要では無いという結論だ。
もっと言えば、マニュファクチュールで在る「Jaeger-LeCoultre」はエボーシュとしてムーブメントを提供している。つまりこの時点でJaeger-LeCoultreのムーブメントは汎用ムーブメントとなる。そういう意味では高級機には違い無いが「ETA」等と変わらない。これは、他のマニュファクチュールのムーブメントも同様である。「AUDEMARS PIGUET」の「Cal.3120」も現在「CHANEL」に専用機「Cal.3125」として提供しているが、これが様々なブランドに増えていくと、結果としてムーブメントの希少性が失われ価値が無くなっていくのではないだろうか?
例え名門AUDEMARS PIGUETが手掛けたムーブメントで在っても、多くのブランドが使うエボーシュには余り興味が沸かなくなると思うのだ。
逆に「ULYSSE NARDIN」の「天文時計三部作」(同名の投稿参照)の様にベースがETAでも、とことん手を加えた傑作も有る。また「OMEGA」の様にETAが製作したが、OMEGAのみにしか提供されない現行では唯一、故「ジョージ・ダニエルズ」氏の発明「CO-AXIAL脱進機」を設計に組み込んだムーブメント「Cal.8500」系も素晴らしい。分厚いが基本スペックも申し分無く、シースルーバックから見える装飾も個性的で非常に完成度が高い。(「DE VILLE HOUR VISION」の投稿参照)
「NOMOS」の「Cal.nomosα及びβ」もETAの「Cal.(Peseux)7001」ベースだが、徹底したブラッシュアップとグラスヒュッテメイドらしい3/4プレート等で別物と言える仕上がりとなっている。その企業努力でETAも自社製と言える事を認め、nomosαと呼べる様になった。
どれもマニュファクチュールのムーブメントとは言えないが、完成度はマニュファクチュールと同等(モノに依ってはそれ以上)である。
独立時計師等の作品もベースが有るモノが殆どだが、魅力的なムーブメントはやはり十分に手を加えており個性が有る。
要するに私にとって魅力を感じるムーブメントとは、そのブランドの特徴を持つ等個性が有り、そのブランド(多くとも数社)のみしか使用してないモノとなる。その上で仕上げが良かったり、機能や機構面で満足出来ると合格だ。簡単に言うと他に無い様なムーブメントに惹かれるという事だ。(偽物等複製の防止にも成る。)
こういったムーブメントを作る事の出来るブランドは(今で言う)マニュファクチュールが多い為、それらがピックアップされて見えるのだが、マニュファクチュールだエタブリスールだに拘わらず、凄いと思う時計、欲しいと思える時計を作って欲しいと思う。トゥールビヨンやミニッツリピーターさえエボーシュが存在するのだ。複雑なだけでは差別化は難しい。大事なのは個性と拘りである。
私がこれまで購入した時計もそのブランドのみの個性が十分に出ているモノを無意識に選んでいたと思う。愛用のクォーツであるSEIKOの「SUS 6M26」にしろSEIKO以外には存在しない巫山戯た機構の時計である。(「時計」の投稿参照)
そういう意味ではやはり私は生粋のモノオタクなのだろう。
最後に、内容はマニュファクチュールに否定的だが、それは一部の殆ど名前だけの(金額を釣り上げる事を目的とした様な)マニュファクチュールの所為であり、結論としては、マニュファクチュールだから良いとかエタブリスールだから良くないという事では無く、納得出来るムーブメントなら良いという事となる。つまりマニュファクチュールかどうかはどうでも良いのだ。