

宗教という政治自体が成り立つ人間の世において、神若しくは神に並ぶ何者かを讃え崇める事で、人心を掌握してきたのも事実である。
その上で私自身は宗教を否定する気は無いし、無神論も有りだとは思っている。まあ狂信している者については、マインドコントロールの影響か、それ以外の何かは知らないが余り関わり合いたく無いとも思うが。
さて、今回のタイトルは「貴方は神を信じますか?」である。これは宗教としての神を信じるか否かを問いている訳では無い。
日本に根付いているのは「神道」と言う俗に言う八百万の神々を祀った宗教である。神社も当然ながら神道の祭祀施設で日本の至る所で見られる。
神道は、古くの民族伝承と日本人の精神とも言える自然信仰等を基礎に確立した宗教と言われている。
日本には飛鳥時代に仏教が伝来したとされる。(私が学生時代に習った記憶だが。)そして聖徳太子によって仏教は日本と関わり深い宗教となり、天皇家さえも信仰するものとなった。
更に神道、仏教という2つの考え方の違う宗教がひとつの国で広まった事で神仏習合が起こる。
結果的に、日本人は神と同じ様な印象で仏を見ているのではないだろうか?(少なくとも私は同等の者という印象である。)
現在無神論者が多くなったり、新興宗教が幅を利かせているのは、日本が単一宗教で無かった事が原因かもしれないと私は思う。
では、もっと漠然と「神」という存在とは何か?
神道であれば、八百万の神々、即ち森羅万象凡ゆるモノに神が宿る。仏教は神とはこの点で違う。ゴータマ・シッダールタが悟りを開いて仏陀となった。所謂神を崇めたモノでは無い。
キリスト教やユダヤ教ではヤハウェ(神の姿を描かれる事は殆ど無い。カールス教会では画像1の様に神聖文字「テトラグラマトン」と三位一体を意味する三角形と光背で表されている。エホバとも言われる。テトラグラマトンの代わりに神の目のみを描いた「プロビデンスの目」と言われる表現も有る。)、イスラム教ではアラー、ヒンドゥ教では三神一体とされブラフマー、ビシュヌ、シヴァの3本柱で成り立っている。ゾロアスター教ではアフラ・マズダとアーリマン(アンリ・マユ)が善悪それぞれを司る神とされる。他にも様々な宗教が有りそれぞれの神を崇めている事だろう。
因みに今挙げた神々はゲーム等でも良く耳にする名前ばかりだが、唯一神であったり、二元論に基づく2神、三神一体の3神と考え方も面白い。そう言えば私が好きだった「SQUARE(現SQUARE ENIX)」のロールプレイングゲーム「魔界塔士Sa・Ga」の最終ボスは「神」(画像2)であった。当時は衝撃を受けたものだ。(尚、倒すと「神は死んだ」と「フリードリヒ・ニーチェ」の引用とも思える台詞で戦闘が締め括られる。)
また宗教だけでなくギリシャ神話やメソポタミア神話等の太古の物語にも多数神々が登場する。神話の神々は超常的な力を持ちながらも、何故か人間と子を成したり、人間以上に人間らしい考え方で行動している。
神等存在しないと切り捨てるの簡単だが、これ程多くの人間が神と呼ばれる何かしらの存在を伝承している。しかも誰もその存在を見た事が無い筈なのにである。人間の心に如何に神が住まうのか‥神とは何なのだろうか?
私は特定の宗教を信じている訳では無く、広義では無神論者に属するだろう。だが、神と呼ばれる存在を否定している訳では無いと今回考察してみて思った。神を信奉していないだけなのだ。
次回は自分の内に有る神の像に迫っていきたいと思う。