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少々ブログのネタに詰まってきたので、時計について改めて考えてみようと思った。

私は時計はクォーツでも機械式でもそしてそれ以外のモノでも、どれも好きである。
しかし、私の中では完全に住み分けが出来てしまっている。クォーツは実用重視、若しくは機械式では困難なコンプリケーション(複雑機構)を有するという品を選ぶし、機械式は逆に実用面より審美性を重視したモノを選ぶという感じだ。

理由は非常に単純で、1000円程度のクォーツ時計でも精度では決して機械式時計では勝てないし、デジタル時計等の機能にはどうやっても機械式時計では太刀打ち出来ないからである。
私の愛用しているクォーツ時計の代表である「SEIKO」の「SUS 6M26」は3針ながらレトログラード式(扇状に往復運動する方式)を採用したクロノグラフ(ストップウォッチ機能)にタイマー、アラーム、そしてアニュアルカレンダー(2月末以外の大小の月を判断するカレンダー)を備えた時計である。これを機械式時計で作る事が出来たなら1千万円でも買えないだろう。クォーツなら数万円で作る事が可能だ。(とは言え、現在同等の性能を有する3針時計はクォーツにも存在しないが。)

また「CASIO」の「G-SHOCK」は、現在最もタフな時計の代名詞と言えるだろう。機械式時計ではトップクラスに頑丈な「ROLEX」のスポーツウォッチでも、G-SHOCKには決して勝てない。

結論を言うと機械式時計に可能な事でクォーツ時計に出来ない事は無いのだ。尤も、クォーツは精度に影響するだけであって機能面は電子回路の力だが。

但し、根本的な寿命を考えるとクォーツは機械式には遠く及ばない。回路が故障した場合の修復が非常に困難だと言われている。現状では、クォーツムーブメントが故障した場合は、修理せずに同じモノと交換する事が主流だ。「時計34」の投稿で、SUS 6M26のクォーツムーブメントを載せ替えた事を述べたが、これも移植出来る同じムーブメントがまだSEIKOに残っていたからである。ディスコンティニュードになっていると言う事は、今後このムーブメントが作られる事は無い。残りが尽きた次点で多分修理不可能になるだろう。
その点、機械式の場合は破損したパーツを修理又は交換する事で修復が可能。致命的な損傷以外は何とか直せるのだ。(「PATEK PHILIPPE」等のブランドならばクォーツであっても修理を保証しているのだろうが‥)

失礼な物言いかもしれないが、だからこそクォーツは使い捨てのツールであって、修理までを考えず故障したら買い換える位でも良いと思う。逆に機械式は出来る限り永く使えるモノを選ぶべきなのではないだろうか。(しかしSUS 6M26の様にクォーツでも使い捨てにしたくないモノも当然存在する。)

それにしても、この投稿を自分で読み直して気付いたが、本当に機械式時計は無意味な存在だと実感した。クォーツ時計さえ有ればやはり実質的には機械式時計は必要無いと改めて思い知らされた。機械式時計には永く使えるというメリットは有る事は上記で述べたが、メンテナンスにもかなりの費用が掛かる。その金額だけで大抵のクォーツ時計なら買い換える事が出来るのだ。これではメリットとも言えない。

それでは何故機械式時計に惹かれ、機械式時計を買うのか?次回へ続く。