但し、大浴場以外は建物から出て少し歩く必要が有る。つまり宿からそのまま露天風呂に通じている訳では無いのだ。
という訳でまずは汗を流す事を兼ねて大浴場へ入る。(画像1)大浴場は少々熱めの御湯が気持ち良い。尚、シャワーも全て温泉の湯をそのまま使用している。
さて、身体も温まったので、いよいよ露天風呂に向かう事にする。玄関から出て少しばかり歩く必要が有るが、身体は十分に温まっているので問題無い。
「温泉旅行15 (ドライブ3)」の投稿でも述べたが佳留萱山荘は、日本最大級と言われる、約250畳の混浴の大露天風呂が有名だ。しかし、この大露天風呂以外にも貸切露天風呂が3つ有り、こちらも趣向を凝らした風呂になっている。
通常の貸切露天風呂は予約制で、約1時間程使用出来るという感じだが、佳留萱山荘は少々違う。玄関にそれぞれの風呂の入口の鍵が置いてあり、その鍵を持った時点でその温泉を使用出来るのだ。つまり早い者勝ちなのだ。その変わり貸切の時間は約30分と少々短い。
調度、「かじかの湯」という貸切露天風呂を借りる事が出来たので、大露天風呂の前にかじかの湯を楽しむ事とした。
かじかの湯(画像2)は、佳留萱山荘の貸切露天風呂の中でも一番人気らしい。蒲田川の渓流の直ぐ傍に作られた温泉で、川のせせらぎを感じながら温泉を楽しむ事が出来る。(画像3)確かにロケーションが素晴らしい。
確かに自然を満喫出来る様な露天風呂である。足元は小石が敷き詰めて有る。温泉は大浴場に較べるとぬるい。温まる、という感じでは無かった。しかしその分逆上せる心配は無く、じっくりと入っていられる。夏場なら蒲田川の水を楽しんだりと言った事も出来るのだろうが、残念ながら今の季節では寒くて無理だ。
30分じっくりと浸かって時間いっぱいとなったので、一旦宿に戻る。
大浴場は夜に入る事にした。その時にかじかの湯以外の貸切露天風呂の鍵が有ればそちらも楽しむつもりである。
そして、温泉宿の温泉以外の楽しみで忘れてはいけないのが夕食である。
佳留萱山荘は、「温泉旅行2・3」の投稿で述べた「いとう旅館」等と同じ様に広間(食事処)に宿泊客全員が集まって食べる食堂の様な感じである。基本的に奥飛騨温泉郷の食事は、それぞれの部屋で食べるのでは無く、広間に集まって皆で食べるのが通例の様だ。
今回の食事(画像4)は、
食前酒に白酒、先付に海ごりの甘露煮。
前菜に蛍烏賊沖漬け、二十日大根、サーモン寿司、海老博多、川海老、赤梅、烏賊チーズ焼き。(画像5、拡大。)
酢の物になまこ酢の物(土佐酢)。
煮物に新筍の子、鱈子、こも豆腐、蕗、木の芽。
香の物に品漬け。
そして佳留萱名物の飛騨牛朴葉味噌ステーキ。付け合せは玉葱、里芋、舞茸、黄ピーマン、アスパラ、バター。
蛍烏賊の沖漬けは富山の名物で海鼠も石川県が有名だったと思う‥
続いて、焼物の岩魚塩焼きとはじかみ。(画像6)
造りに鮃、帆立、甘海老。あしらい物と山葵。(画像7)
御飯は黒米。(画像8)
凌ぎに蕪蒸し。甘鯛、百合根、銀杏、雲丹銀あんを使用。(画像9)
汁物は牡丹鍋。猪肉、大根、人参、蒟蒻、ササガキ牛蒡、焼豆腐、葱を使用。(画像10)
揚げ物には早取山菜(多良の芽、こごみ、雪の下、蕗のとう、カギ蕨)に塩。(画像11)
そしてデザートの果物はメロンである。(画像12)
かなりのボリュームだがどれも美味しい。少しも残さず、全て平らげる事が出来た位である。
夕食に大満足だった私は、軽く一服し、多少腹もこなれてきたので再び露天風呂に向かう事にした。続く。