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先日久しぶりに某宝飾時計店で催されているイベントに行った。
「World Watch Fair」が開催されていたからである。

各系列店で取り扱っている様々なブランドを総本店にて纏めて展示していた。ブランド数としてはかなりの数である。

‥とは言え、この店の系列店の殆どに足を運んだ事が有る私には、見た事が無い時計の方が少ない。新しく取扱いブランドが増えてくれると良いのだが。

しかし、そんな中唯一目を惹いた時計が有った。それが「SEIKO」の「SPIRIT SMART」というクォーツの時計である。(画像1)

このSPIRIT SMART一応デジタルウォッチになるのだが、通常の液晶デジタル表示とは一線を画す。
新技術として初めて「Active Matrix Electrophoretic Display」(以降AMEPD)を採用した時計なのだ。(一応SEIKOの「BRIGHTZ」がAMEPDファーストモデルである。)

AMEPDは、電子ペーパー等に用いられるElectrophoretic DisplayにActive Matrix方式の液晶ディスプレイの駆動を採用した、電子インクによる表示方式の一種である。

通常の7セグメント(等)はレイアウトが決定しており表示の自由度が全く無かったのだが、AMEPDはドットで表示を行うので、精細な表示が可能となった。
更にSEIKOが開発したAMEPDは4段階の階調を表現している。また、これまで培ってきたノウハウを活かし、徹底的な低消費電力化を実現した時計である。

何と言っても特徴は、これまでには無かった滑らかな表示の液晶ディスプレイである。当然電子ペーパー同様完全に画面の表示を切り替える事が可能で、自由度も極めて高い。
中でも今回展示されていた「ルパン3世コラボレーション限定モデル」は、「ルパン3世」に登場するキャラクターを表示した時刻表示が可能となっており、AMEPDの表現力を十分に発揮している時計だ。
ルパン3世スタイルを含め5種類のデジタル時刻表示が可能である。(画像2、3。画像2が広告画像、画像3がルパン3世スタイルの各時表示画面。)

機能としては、ソーラー充電、電波時計、アラーム、フルオートカレンダー、ワールドタイム(及びデュアルタイム・タイムトランスファー機能)、デモンストレーション、LEDライトを備える。

さて、通常この様なデジタルウォッチで有れば、他にクロノグラフ、即ちストップウォッチ機能が有って当然と言えよう。
しかし、このSPIRIT SMARTにはクロノグラフ機能は無い。私は、その理由をレスポンスの悪さからだと予想している。
このSPIRIT SMART唯一の欠点がレスポンスの悪さである。プッシャーを押してから画面が切り替わるまでかなりの時間を要する。(画面の切り替わりに1秒以上掛かっている。)
現状のAMEPDの限界なのかもしれないが、この遅さが気になる方には、大きなマイナスポイントだ。そしてこの切り替わりの遅さ故かクロノグラフ機能も無いし、時刻でも秒の表示が無い様だ。(消費電力を抑える意味も有ると思うが。)クロノグラフ(や秒表示)の様にめまぐるしく表示が切り替わる場合AMEPDでは対応しきれないのだろうと思う。

その為、非常に面白い時計だが、技術的にはまだまだ発展途上という感じも受けた。しかし価格としては\57,750と、新技術を投入した割には比較的リーズナブルと感じるので購入しても損は無いと思う。また今後の進化が楽しみである。

その後、東北大震災の復興支援として、某宝飾時計店が販売していた岩手県「フルール きくや」の「奥州ポテト」を頂く。早速食べてみるが非常に滑らかで美味しかった。一口サイズで食べ切り易いのも良い。(画像4,5。画像4がパッケージ、画像5が中身。)
SEIKOの工房の有る「雫石」もこの震災で大きな打撃を受けたらしい。併せて早い復興を祈っている。