前回は、12個の脚を作成した。今回はクランクシャフトをフレームに取り付ける所から始める。(画像1)
右フレームにはクランクシャフトの先端が凹になっている方を、左フレームにはクランクシャフトの先端が凸になっている方を嵌める。当然だが、こうしないと左右が連結しない。(画像2、連結してみた状態。)
続いて、クランクシャフトに脚とフレームを取り付ける。(画像3、右側のパーツ一式。)
脚の上三角の穴に右フレームの凸部を差し込む。更に、その脚をフレームで挟む様にフレームを差し込む。フレームの切り込みをクランクシャフトに嵌め込むと、2脚が固定される。
ワンタッチロッドを4本正しい位置と正しい順に取り付ける。これでクランクシャフトの回転に合わせて脚が動く様になる。(画像4)尚、ワンタッチロッドは、〆絃紜右下→左下→け上の順にクランクシャフトのアームに取り付いているのが正しい。(画像5、クランクシャフトアームの拡大。)
今の脚を固定したフレームの凸部に更に脚を重ねてフレームで固定。同様にワンタッチロッドを取り付ける。更にもう一度繰り返すと右側6本脚の本体が完成する。(画像6)
左側を組み立てる。フレームの左右を連結する為の凹凸が逆になる事に注意する。それ以外は上記と同じ作業となる。
「本12 その4」の投稿で述べたが、先に組み立てたVol.30「テオ・ヤンセンのミニビースト(以降ミニビースト)」は、この凹凸の事を失念していた為作り直す事になった。流石に同じミスはしない。(画像7、左右本体完成。)
順に脚が出る位置で左右の本体を接合し、画像8のパーツよりシャフトを差し込んで固定、シャフト先端に保護のとめ具を嵌める。
右フレームに歯車を取り付けていく。これらがシロッコファンの回転をクランクシャフトに伝える役割を持つ。(画像9)
最後にシロッコファンを組み立てる。(画像10、シロッコファンパーツ一式。)
ブレード6枚をファンベースに差し込んでいく。水車の羽根を創造して頂ければ分かり易いだろう。(画像11、シロッコファン完成。)
シロッコファンを本体の右フレームと左フレームに取り付け、ミニ・リノセロスこと「Animaris Rhinoceros Parvus:アニマリス・リノセロス・パルビス」の完成である。(画像12)
ミニビースト「Animaris Ordis Parvus:アニマリス・オルディス・パルビス」(「本12 その1~その4」参照)は、左面へ(即ち風車の有る面へ)風を受けると前に歩く生命体であったが、ミニ・リノセロスAnimaris Rhinoceros Parvusは、追い風、向かい風を受けて前に歩く生命体である。(勿論、上方や下方からでも良いが側面の風には対応しない。)
ミニ・リノセロスの動きは、ミニビーストに比べて滑らかだが、その分緩慢な印象だ。風が吹くとこの2体がそれぞれの方向へ歩き始める。(画像13)
輪ゴムや両面シールを使わないので、ミニ・リノセロスの方が後発で在る分完成度が高いと感じた。しかし、やはりイメージする「テオ・ヤンセン」の作品らしさはミニビーストの方が感じられると思う。
これで大人の科学マガジンのテオ・ヤンセンシリーズは終了となる。しかし、ヤンセン氏が新しい生命体を創造すれば、また新作が大人の科学マガジンが発売されるという事も有りうるだろう。ヤンセン氏の今後の創造、そして新しいミニビーストの誕生を楽しみにする事にしよう。