前回組み立てた本体、あれはまだ半分でしかない。まず同じものをもう一つ作る。(画像1)
そしてこの2組の本体を連結して「Animaris Ordis Parvus:アニマリス・オルディス・パルビス」の身体が完成する。
しかし、ここで前回述べた、気付かずクランクシャフトを逆にしたまま組み立ていたミスが発覚。クランクシャフトが逆になっている為、本体2組を連結出来ないのだ。(当然である。)
結局始めに組み立た本体は、一旦分解して再度クランクシャフトを正しい向きにして組み直した。幸い2つ目はミスが無かった。
自分で言うのも何だが、もう少しちゃんとマニュアルを見るべきだと思った。どうも感覚で作る癖が有るので肝心な部分でミスが出る。
本体の連結は輪ゴムとシャフトを使う。(画像2)クランクシャフトの連結は、12本の脚全てが、違うタイミングで動く状態とする。クランクシャフトを回すと滑らかに脚が動く。
そして、各フレームの出っ張りに止め具を嵌め込み、突起の保護をする。(画像3)
これで身体の完成。(画像4)
続いて、動力源である風車を作成。(画像5)両面シールで風車ベースにブレード5枚を貼り付ける。(画像6、7。画像6は表、画像7は裏。)
風車を身体に連結させる。(画像8)
本体に歯車シャフトを通し、クランクシャフトに歯車(小)、歯車シャフトに歯車(大)を取り付ける。(画像9、10。2方向から。)
フレーム上部に嵌め込んだ止め具にシャフトを通し、風車を差し込む。動きをスムーズにする為、多少の余裕も持たせ、シャフトの先端をチューブで保護し風車が外れない様にする。(画像11)
これでAnimaris Ordis Parvusの完成(誕生)である。(画像12)「本9 その1~その5」の投稿で組み立てた、同じく「Gakken」の大人の科学マガジンのVol.28「二挺天符式和時計」と合わせて撮った写真が画像13。
風車が回ると、12本の脚が規則正しく動き出し歩みを進めていく姿に感激だ。
風を受け、風車が回ると風車の裏に付いている歯車から歯車(大)→歯車(小)と回転が伝達され、歯車(小)の回転に合わせてクランクシャフトが回転。その回転に連動したクランクの動きに合せ脚が動く、
という仕組みで、メカニズム的には非常にシンプルだ。しかし、この動物的な脚の運びを表現し、また無機物を生命体として創造したテオ・ヤンセン氏には脱帽である。将来、このリンク機構を応用した歩行能力を有するロボットが必ず生産される筈だ。タイヤやキャタピラでは移動困難な場所も、複数の脚でなら容易く移動出来る場合も有るだろう。
そして、テオ・ヤンセン氏の今後の作品も非常に楽しみだ。思考回路を持つ人工生命体‥誕生の瞬間を待っている。
さて、今回でミニビーストについての投稿は終了するつもりだったのだが‥先日本屋に行くと、見つけてはいけないモノを見つけてしまった。
大人の科学マガジン別冊「テオ・ヤンセンのミニ・リノセロス」。ヤンセン氏が過去に創造した「Animaris Rhinoceros Transport:アニマリス・リノセロス・トランスポルト」というビーストの小型が別冊で付録となっていたのだ。Gakken、商売が巧い‥
当然購入したので、いずれこちらの組立てについても述べていこうと思う。