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「某宝飾時計店23」の投稿で、某宝飾時計店で開催されていた「Breguet Fair」に足を運んだ事を述べた。
このフェアでは、航空機用クロノスコープ「癸械坑械粥廚肇僖ぅ蹈奪肇Εッチ「癸苅隠娃 Type XX」が特別展示されており、「Breguet」のパイロットウォッチ「Type XX Collection」の歴史を紐解いていた。

さて、Type XXを語る上で、Breguetの祖であるアブラアン・ルイ・ブレゲと5代目当主であるルイ・シャルル・ブレゲの2人を欠かす事は出来ない。

アブラアン・ルイ・ブレゲが優れた時計を製作した事で、フランス海軍の御用達時計師となりBreguetとフランス軍との深い関係がスタートする。この関係は永く続き、1954年に作られた傑作パイロットウォッチこそが「Type XX」である。

ルイ・シャルル・ブレゲは飛行士、航空機の設計技師として活躍、航空機製造会社も設立している。
(後に「Dassault Aviation」と合併する。) 中でも「Breguet XIX」は、フランス空軍に採用された複葉機だが、当時、他を凌駕する優れた性能を持っていた名機である。特に長距離飛行でその性能を買われ、多くの長距離記録飛行に採用された。1929年には7,905km飛行という世界新記録を打ち立てている。

つまり、この2人がBreguetと航空機(パイロットウォッチ)というイメージを作り上げたと言っても過言では無い。

今回のBreguet Fairには、Breguet XIXのオブジェが展示されていた(画像1)のだが、実は、私も持っているのだ。これも昔、たまたまオークションで見掛け落札した商品である。画像2が私の持っているBreguet XIXのオブジェ。画像3は機体の上面、画像4は機首部、画像5は側面。
「服飾小物4」の投稿で紹介したキーホルダーとマネークリップ同様、日本シイベルヘグナーが代理店を務めていた時代のType XX Collectionのノベルティらしい。

複葉機であるBreguet XIXに側面には「?」のマークが描かれ(画像5)、台座には「BREGUET XIX」の下に"Point d'Interrogation"と記載されている。更にPREMIER VOL TRANSATLANTIQUE PARIS-NEW YORK 1-2 Septembre 1930と記載。(画像6)

この記載と特徴から、Breguet XIXのオブジェは、「デュドネ・コスト」と「モーリス・ベロント」が1930年9月1日から2日に掛け、パリからニューヨークへ大西洋無着陸逆横断飛行を成功させた機体「Point d'Interrogation(?号)」であった事が判明した。尚、飛行時間は37時間18分。画像7は、ではBreguet XIX "Point d'Interrogation"実物の写真である。
そう、Type XX Collectionのデイト(日付表示)付きである「Transatlantique」(画像8)と呼ばれるモデルは、この大西洋横断を意味しているのだ。
因みにデイト無しの「Aéronavale」はフランス海軍航空部隊の通称名である。

Breguetが成した空への挑戦と偉業、そのオマージュこそ、現在を代表するパイロットウォッチの象徴として君臨するType XX Collection。こういう面でも時計はやはり浪漫が有るのかもしれない。

そして、私の部屋ではBreguet XIX "Point d'Interrogation"が静かに佇んでいるのだ。