Balanceは、その名の通り、中に注いだ酒の量で傾き方が変わる面白いSS製グラスだった。この絶妙なバランス感とよく似た雰囲気のボトルラックである。
「ROSENDAHL」。1984年、デンマークのコペンハーゲンにエリック・ローゼンダールによって創立した、テーブルウェアやホームアクセサリーを中心としたデザイナーズプロダクトを扱う会社である。優れたデザインの輸入品だけでなく自社商品も開発し、現在は広く知られる様になった。
そのROSENDAHLの「Grand Cru」というシリーズに「Sculpture wine bottle holder」が有る。
画像1、2の様にバランスを保ってワインボトルを飾るワインラックは結構種類が出ている。これらも十分素晴らしいバランス感覚で、デザインも面白いと思う。
しかし、このROSENDAHLのSculpture wine bottle holder(画像3)は、ミニマリズムなデザインで、非常に完成されたプロポーションを持っており、やはり最も目を惹くと思う。
洗練された美しさと機能美は北欧デザインを数多く扱うROSENDAHLの審美眼が生きている。
そしてこの絶妙なバランスによって成り立つ緊張感はドイツCARL MERTENSのBalanceに近いモノを感じたのだ。残念ながら仕組みは同じなのだが画像1、2のワインラックではその近しい印象を感じる事が出来なかった。(素材やデザインの差であろう。)
尤も、Balanceは、蒸留酒の方が似合い、ワインを注ぐには違和感が有る。セットで使うモノでは無いだろう。
また、同じくドイツ「NIESSING」の「The Niessing Ring」(「Tension Ring」及び「結婚指輪2」の投稿参照)、「Acrobat Niessing Ring」(「NIESSING Steel Rings」の投稿参照) 、「Cut30」(同名の投稿参照)等も、やはりSculpture wine bottle holderやBalanceと同様の絶妙のバランス感と緊張感、そして無駄を省いた美しさが有る。私が惹かれる共通点かもしれない。
因みに現在のROSENDAHLのHP(URLは、http://www.rosendahl.com/ )には、Sculpture wine bottle holderは、商品の一覧に記載されていない為、既にディスコンティニュードになっている可能性が高い。
価格は\10,500だが、殆ど完売状態の様だ。もし見つかれば「買い」だ。
貴方も、このSculpture wine bottle holderを眺めながら優雅な刻を過ごされては如何だろう。同じワインでもこのワインラックを使うだけで、少し違った楽しい時間となるのではないだろうか。
更に嗜好を楽しむなら、NIESSINGの指輪を嵌め、Balanceのグラスと戯れてみて頂きたい。嫋やかな酔いに、一筋の緊張が良いアクセントとしてその時間を上質なモノにしてくれる筈だ。