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メリークリスマス。今日はクリスマス・イヴである。
富山でも今日の昼頃から雪が降り始めた。だが「ホワイトクリスマス」というロマンチックな雪とは程遠い深々と降る雪は、頭痛の種である。
ともあれ、皆、温かくして幸せなクリスマスを過ごして頂きたいと思う。

さて、2007年10月、当ブログでは「1010」というスイスの文房具ブランド「CARAN d'ACHE」の万年筆を紹介した。(同名の投稿参照)

非常に高額且つ、時計の技術を用いて作った凝った作品で、時計大国スイスの誇りを感じさせてくれた。私も実物を拝見出来て非常に幸運だった。(「東京旅行26」の投稿参照)

その1010のニューモデルが最近発表されたので、紹介しようと思う。
名前は「1010 CHRONO SPORT」(画像1、2。画像1は飾り箱に収まった状態、画像2は本体。)。
前回紹介した1010がクラシカルな手巻きのドレスウォッチ(スケルトンモデル風か?)とすれば、今回の1010 CHRONO SPORTは名前の通り、クロノグラフ(ストップウォッチ)を備えたスポーツウォッチを巧く体現している。
スポーティで機能的だが、美しい工芸品に変わり無い。

ディティールを見てみる。
前作は時計のムーブメントの受けの銀色と歯車の金色の様なコントラストだったのだが、今作は黒を基調に赤でアクセントを付けた躍動感溢れる色調。
インデックスモチーフには夜光塗料を塗布する等、よりスポーティな印象を与える事に成功している。

前作の軸尻にはひげゼンマイとテン輪が付いていたが、今作の18KRGモデルには軸尻に自動巻きのローターが付く。(画像3)これも勿論ギミックとしては意味が無いが、一応時計と同様に動く仕組みだ。

残念ながら前作と違い、1010 CHRONO SPORTはトランスパレント(透明で中が見える)の軸では無い様だ。実際にスポーツウォッチは、衝撃や耐磁の為にシースルーバックでは無くスチールバックにする事が多いのでそういった意味でも1010との明確な路線の違いを感じる事が出来る。

デザインはかなり良い。しかし1010の方が個人的に魅力的に映る。トランスパレントのボディ、ローターよりテン輪‥つまり本物の時計と同じ感覚なのかもしれない。
しかし、それでも私がもし買うならこの1010 CHRONO SPORTになると思う。理由は簡単、価格である。1010のシルバーロジウムコーティングモデルは\2,625,000だったのだが、1010 CHRONO SPORTはそれより100万円も安い\1,575,000である。(それでも到底買えない価格なのだが‥)
因みにローラーボールモデルも有り価格は\1,470,000。どちらも500本の限定だ。

さて、当時1010が話題になった理由は、その(18Kモデルが)2000万円とも言われる高額な万年筆であったからである。(尚、先にローターが付くと述べた画像4の1010 CHRONO SPORTの18KRPモデルは、約1000万円で万年筆・ローラーボール各限定10本。)
世界でも唯一であった常軌を逸した作り込みとその価格によって、世界に衝撃を与える事に成功したCARAN d'ACHEであったが、その後「MONTBLANC」から直ぐにこの価格を上回る万年筆が発表された。
しかし、CARAN d'ACHEは再び万年筆最高額のモデルを1010 CHRONO SPORTと併せて発表、またしても世界の度肝を抜いた。
それが1010 CHRONO SPORTをベースに制作された「1010 DIAMONDS」(画像5)である。18KWGのボディに850個ものダイヤモンド(計24.61ct)を埋め込んで製作された史上最も煌びやか且つ高価な万年筆。ラウンドブリリアントカット、バゲットカット、エメラルドカットの3種のダイヤモンドカットで装飾されたジュエリーウォッチの様な存在である。価格は1億円との事だ。2000万円が普通に感じる‥

皆も1010 CHRONO SPORTで、時計に対するオマージュを感じてみられては如何だろう?
1010(無論1010 DIAMONDSもだが)では高嶺の花だったかもしれないが、1010 CHRONO SPORTなら、それらより随分手に取り易い筈だ。(それでもとんでもない価格には違い無いが‥)