ALiCE IN WONDERLaNDは、皆も御存知であろうルイス・キャロル(チャールズ・ラトウィッジ・ドジソン)の子供向けの物語「Alice's Adventures in Wonderland」、つまり「不思議の国のアリス」を元に作られたオリジナルストーリーである。
アリス、戦う――ワンダーランドの運命を賭けて。
19歳のアリスは、チョッキを着た白うさぎを追いかけているうちに、うさぎの穴からアンダーランドと呼ばれる不思議の国「ワンダーランド」に迷い込んでしまう。この世界の奇妙な住人たちは、なぜか皆アリスを知っていた。実は、この国の年代記には、アリスという救世主が現れると予言されており、残忍な赤の女王の恐怖政治に苦しむ彼らにとって、アリスは残された唯一の希望だったのだ。かつてアンダーランドを統治していた美しく慈悲深い白の女王は、アリスの力を借りて玉座を奪回する日を心待ちにしていた。そして、誰よりもアリスを待ちわびているのが、赤の女王へ復讐を誓うマッドハッターだった。
アリスは、自分の6歳の頃にこの世界に来たことを忘れており、すべては夢の中の出来事だと思いこむ。だが、この悪夢はいつまでも醒めず、アリスはいつしか運命を賭けた戦いに巻き込まれていく。絶体絶命の窮地に陥る中、アリスが下した決断とは――?
という物語だ。
ルイス・キャロルの原作が6歳の頃で、それから成長し、19歳になったアリスをティム・バートンが生み出した。子供では無く、結婚も申し込まれる美しい女性となったアリスを。
元々のAlice's Adventures in Wonderlandは難解な作品だと思う。「Mother Goose」の様な、言葉遊び(洒落)や謎掛けの様なモノが多く含まれた掛け合いから、世の中を皮肉った様な台詞回し・・子供向けなのに大人をも虜にするのは、こういったモノが要所に隠されているからかもしれない。
しかし、今作のALiCE IN WONDERLaNDは原作と大きく違い、俗に言う英雄譚と言えば良いと思う。
異世界に召喚された救世主が、伝説の通り、英雄が持ちし剣を手に入れ、強大な敵と戦い勝利するという・・そのままのモノである。
ヴォーバルの剣を携え鎧を纏ったアリス(ミア・ワシコウスカ)は宛らジャンヌ・ダルクの様であった。
物語としては、余りにも在り来りだが、Alice's Adventures in Wonderlandという原作を巧くアレンジしたとは思う。それにしても勧善懲悪過ぎて、最後は少々納得がいかなかった。しかし、子供や女性はこの雰囲気が良いと感じるのかもしれない。そして、ジョニー・デップ演じるマッドハッターが一番目立っていたのは言うまでも無い。(スタッフロールでもジョニー・デップが最初に登場。アリス役のミア・ワシコウスカはその次であった。)
さて、「AVATAR」と同様3Dで見たが、こちらの方が浮き出て見えたと思う。しかし、奥行きはAVATARの方が上か?
この2作を見て、CGは3Dにし易いのかもしれないが、CGを殆ど使わない場合は、綺麗に3Dに成って見えるのか疑問に感じた。どちらもファンタジーな世界観をCGで表現しているから、3Dが巧く嵌まったが実写はどうだろう‥
そして今後「Disney」は殆どの作品を3Dでも製作する様だ。昔の様に目の前を掴みたくなる3Dなら嬉しいのだが。
尚、今回もチケットはインターネットで予約した。やはり便利である。
そういえば、Alice's Adventures in Wonderlandを元ネタにした漫画も沢山有る事を思い出した。「CLAMP」の「不思議の国の美幸ちゃん」(画像2)や「小林瑞代」の「不思議の国の少年アリス」(画像3)を持っていた。
また「皆川亮二」の「ARMS」(画像4)には、ジャバウォック等がARMSというナノマシンの生命体の名称として登場したし、「由貴香織里」の「天使禁猟区」(画像5)ではベリアルが「マッドハッター」を名乗り登場した。懐かしい。もう一度読みたくなってきた。