「鞄と筆記用具2」の投稿で述べたCARAN d'ACHEの「Ecridor Collection Chevron Fix pencil」用である。
もう一度構造を説明するが、メカニカルペンシル(シャープペンシル)の様なモノだが、芯が1本のみしか入らず、またノックで芯を送り出すのではなく、ノックする事で芯をホールドしている部分が広がり、芯は自重で落ちてくる。好きな長さだけ先端を出して使用する。芯の太さはモデルによって様々だが、私の使用しているモノは2mmである。
巷ではこういった仕組みのモノを芯ホルダーと呼ぶが、CARAN d'ACHEの芯ホルダーはフィックスペンシルと名付けられている。(「SONY」のヘッドホンステレオを「WALKMAN」と呼ぶのと同様だと思って頂きたい。)
鉛筆とメカニカルペンシルの丁度中間の様な存在で、使用感もやはりその間に位置している。
メカニカルペンシルよりも芯が太い為、強弱を付けたりし易く、製図やスケッチに適している。
しかし、ここに欠点が有った。メカニカルペンシルは芯が元々細い為(0.5mmが主流)、気にならない方も多いかもしれないが、鉛筆やフィックスペンシルは使っていく内に芯の先端が丸まり、線が太くなっていく。(尚、メカニカルペンシルでも芯の片減りに因って線が太くなるのを防ぐ為、芯を送る際に回転を加えるモデルも登場している。)
鉛筆で在れば鉛筆削りで削れば良い。では芯ホルダー(フィックスペンシル)はどうか?
芯ホルダーはノックする天冠部にシャープナー(芯削り)が一応付いているのだが・・、私のEcridor Collection Chevron Fix pencilのシャープナーでは全く綺麗に削る事が出来なかった。芯先が凸凹になって歪で、先端も尖らない。
また、削り屑が天冠内に残るので周りが汚れる。天冠内も掃除し辛い。
ずっとどうしようか悩んでいたのだが、我慢出来なくなり「芯研器」を購入した。芯研器は芯削りと表現すれば良いか?芯ホルダー用の鉛筆削りである。
私が購入したのは「STAEDTLER」の芯研器で、2mm芯と3.15mm芯用の2つの削り口が有るモデルである。(本当はCARAN d'ACHEの芯研器を探していたのだが、全く見つからない。存在しないのだろうか?)
削った感触は非常に良好だ。鉛筆とは違った「シャリシャリ」とした手応えは、少々癖になりそうだ。
先端も綺麗に尖って書き易くなった。(画像1)これで、もっとフィックスペンシルを使用するのが楽しみになった。
芯ホルダーは、独特の存在で(悪く言えば中途半端なのかもしれないが・・)とても面白い筆記用具だ。興味が有る方は是非使ってみて頂きたい。やはり無難な2mm芯のモノをオススメする。後は、今回の投稿そのままだが、芯研器も有った方が絶対に良いだろう。
ところで、「FABER-CASTELL」、「KOH-I-NOOR」、「KUM」等も同じ形の芯研器を販売しているが、製作元が同じのOEMか何かなのだろうか?(画像2。左上がSTAEDTLER、右上がFABER-CASTELL、左下がKOH-I-NOOR、右下がKUM。)出来ればブランド毎の個性を出して欲しいのだが・・(ただし、価格はブランドによって異なり、FABER-CASTELLがやはり最も高価。しかし違いが判らない。)