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最近は、アニメや漫画でも結構本格的に時計を取り上げている事が多い。

気になったモデルや時計の機構についての紹介をしてようと思う。

まずはアニメ「ハヤテのごとく!!」の第2期の15話「下田温泉湯けむり旅情」にて大富豪である三千院ナギという御嬢様の持つ時計。
普通に考えるとメンズだと思うのだが、綾崎ハヤテ曰く「へぇ、これは凄く高価な時計ですね。ミニッツリピーターにトゥールビヨン、スプリットセコンドクロノグラフにはダブルレトログラードを採用したグランドコンプリケーション。しかも石には、非加熱処理の天然ルビーですか。」更に、「この位は一般常識ですよ。良いモノは見れば解ります。」との事。
元々ブランド名等は頻繁に登場する作品では有るが、時計用語がこれ程出てくるとは流石に思わなかった。

また、所詮アニメ画像なので詳しくは描かれていないが、どうも「Breguet」のエンブレムのケースに収められた時計も見受けられる。

ミニッツリピーター、トゥールビヨン、スプリットセコンドクロノグラフ等は確かに時計好きには常識だ。どれも複雑機構の代名詞である。他にはソヌリや、パーペチュアルカレンダー、天文時計、カルーセル等が複雑機構として挙げられるが、ハヤテが述べた機構はその中でも最も有名な機構であろう。

更にレトログラードは扇状に動く運針を指すが、ダブルとなるとこれはかなり少ない。またクロノグラフに採用したとなると積算計がレトログラードになっている、という事だ。
ここまでは時計を知っていれば普通に解る。

しかし、人工ルビーと天然のルビー、しかも非加熱かどうかまでパッと見て見分ける事はまず一般人では不可能である。これは流石ハヤテというかアニメだからというか・・

さて、頭で創造してこの時計を作ったブランドを検証してみたが、まず私はダブルレトログラードスプリットセコンドクロノグラフを販売していたブランドを知らない。
全ての機構を兼ね備えた時計のイメージでは「PATEK PHILIPPE」や「ROGER DUBUIS」、「FRANCK MULLER」のいずれかと勝手に創造してみた。しかし現実には存在しないので、在るとすれば独立時計師クラスの人物の作品であろう。オーダーするとして、価格は安く見積もって4000万円位だろうか?

因みに、漫画「ハヤテのごとく!」では、ナギが「桂ヒナギク」に「BVLGARI」の時計「RETTANGOLO」をプレゼントしている。たった30万と言っているが、確かに上記の様な時計を持つ富豪にしては随分と御粗末なプレゼントの様な気もする。これが、アニメでは「Jaeger-LeCoultre」の「Reverso」らしき時計に見える。尤も、RETTANGOLOもReversoもどちらもレクタンギュラー(長方形)なので、文字盤の書き込みによって雰囲気が変わっただけ、という見解が強い。

さて、私の好きな漫画に「BLOODY MONDAY」が有るが、こちらでは「A.LANGE & SÖHNE」の「SAXONIA」風の時計が描かれていた。機能的にクォーツなので偽物には違いないが・・
話が話だけに、映画「007」シリーズの「OMEGA」や「THE TRANSPORTER」シリーズの「PANERAI」の様な、見た目はアナログでも中身はハイテクになってしまうのかもしれない。

最近最も時計に力を入れていると思われる漫画家は「大暮維人」ではないだろうか?
漫画「エア・ギア」に登場する「アイオーン・クロック」こと「左安良」。時の支配者と言われ、こちらもかなりの大富豪。
表紙(画像1)では「ニコラス・G・ハイエック」の様に腕に3つの時計を巻いている。(私も「時計21-2」の投稿で似た様な事をしてみたが・・)
この表紙で付けている時計は、「ZENITH」の「Grand Chronomaster XXT Tourbillon」(画像2)と「GRAHAM」の「CHRONO FIGHTER」(画像3)。もうひとつがよく解らないが、フレアードカーベックスケースは、「VULCAIN」か「BEDAT & CO」か?
週刊誌では「F.P.JOURNE」の「Chronomètre à Résonnance」と断言出来る書き込みの時計も登場した。

映画やTVで登場する時計だけでなく、漫画やアニメも時計を見るのが楽しくなってきた今日この頃である。