しかし、紹介の前に少々Cartierについて私が持つ印象を述べようと思う。
「東京旅行23」の投稿で「Memories of Cartier creations directed by Tokujin Yoshioka Story of・・・」を見た感想を述べた。
Cartier creationsでは素晴らしい作品が並んでいた。私が考える質の高いCartierそのモノと言った印象を受けた。現在一般に販売されているCartierのジュエリーは私が考えるCartierの品とは程遠い、と。
それ程、王侯貴族や富裕層の為に作品を手掛けていたモノと今の私の様な大衆さえ手に入れる事が出来るモノとは品質が違うのだ。
勿論、様々なブランドが大衆向けの普及モデルを販売している。それは悪い事では無い。大衆も憧れたブランドを纏う事が出来るし、ブランド自体も売り上げを見込める。
ただし、多くに普及するという事は量産が必要である。ここに大きな問題が発生するのだ。富裕層ではない私達にも手に入れられる価格を設定する場合、コストの削減が必要となってくる。
量産したモノを全て高いクオリティで仕上げる事は難しい。結局職人の手作業によって丁寧に仕上げられたりしていたモノが、量産品では、そこまで手が回らなくなる事もしばしば有る。
そして残念ながらCartierはその差が非常に大きく感じるのだ。高価格帯のクオリティと低価格帯のクオリティに大きな隔たりを感じる。細部の仕上げに歴然とした違いが有るのだ。確かに、価格に見合った仕上げと考えれば納得出来るのかもしれない。実際Cartierはデザインやアイデアに優れ、それを形にする技術も有るし、誰もが認める仕上げのハイジュエリーも作っている。しかし私の様な大衆が多く目にする普及モデルにはそのクオリティの高さやCartierらしさが感じられないのが少々寂しい。他のジュエラーでは、例えば世界5大宝飾店「Grand Cinq」の普及品は、Cartierに較べると、丁寧に仕上げてある。尤も、Cartierと較べると量産している数が全然違うので、同数を量産すると同じ様なクオリティになってしまうのかもしれない。
少々辛口な印象を述べたが、それもCartierが好きだからであろう。私が購入出来る様なジュエリーにも満足出来る仕上げを施して頂きたいのだ。
さて、私のCartierの愛用品だが、ジュエリーではない。ベルトとキーリングである。なのでどちらもSS(ステンレススチール)製で完全な普段使い用である。これ位になると仕上げがどうのというモノではない。デザイン優先で選んだだけだ。
ベルトは、「Santos100」というCartierの腕時計(画像1)のデザインをそのままベルトのバックルにしたモノ。(画像2、3。画像3はバックルの拡大)時計のデザインが生かされているので、レザーベルトとのマッチングも良い。ベルトはリバーシブルになっており、ブラックとダークブラウンを好みで使い分ける事が出来る。現在はダークブラウンをメイン。紳士用レザーベルトでは数少ないスポーティなデザインなので気に入っている。
キーリングは、薬漬けの私には有難いピルケースになるモノだ。(画像4)中に小さなモノを収納出来る様に作られている。購入時は、中に紙が入っていたので、自分の身分証明等を記録する為のモノ(ドッグタグの様な考え)か、プレゼントする時にメッセージを忍ばせる為かと思われる。(画像5)
先端にはカボションが付いているが、素材は不明。カラーは赤だが、Cartierは青いカボションというイメージが有るので青い方が良かった。(時計の竜頭も大抵青である。)チェーンがかなりしっかりした作りなので普段使いには良い。(画像6)安いキーリング等は特にチェーンやチェーンとリングを繋ぐ部分が弱く、直に千切れてしまう。「紛失」の投稿でも述べたが、チェーンが切れて、鍵を無くしてしまった事があるのだ。切れないという事は非常に重要な事である。
結局私はCartierのデザインは好きなのだ。後はもう少し作り込みに満足出来れば、もっと好きになると思う。頑張って欲しい。