最近はブランド品のレンタルという商売が成功を収め、かなりの利益を上げている様だ。
なるほど、と思う。個人的にはかなり良いアイデアの商売だと思う。私もこういう商売が十分成り立つだろうと予想出来た。
そしてYahoo!に『ブランドレンタル~「所有に喜びを感じない」女性心理に変化あり』とのニュースを発見した。
内容は以下の通りである。
■金融危機以降、急速に売り上げ増加
「LOUIS VUITTON」や「HERMÈS」のような人気ブランドのバッグを貸し出すサービスが急成長中だ。2007年9月に国内で初めてサービスを開始した「ORB」代表・石井康裕氏によれば、昨年9月の世界金融危機による不景気以降、売り上げが急速に伸びているという。
「ブランドバッグというモノは、買って暫くすると飽きたり流行遅れになったりして使わなくなります。でも買ったときの事を考えると、捨てるに捨てられない。それなら好きなバッグを好きな時に借りられる様にすればいいと思ったのがサービスを始めたきっかけです。」(石井氏)
利用するには同社のホームページで会員登録し、希望のバッグを申し込む。すると商品が宅配便で送られてくるという仕組みだ。レンタル期間は1カ月または1週間、支払いはクレジットカードで行う。料金設定はプレミアムコース、レギュラーコース、ライトコースの3種類に分かれている。これはバッグの値段によるもので、プレミアムは定価20万~30万円、レギュラーは10万~20万円、ライトは10万円未満のバッグが対象となる。
例えばプレミアムのレンタル料は1カ月で1万9800円(1週間は6800円)。入会金は無く、送料は利用者が実費を負担する。
ORBの特徴は、レンタル期間内なら何度でも交換が自由な事。平日は通勤に使えるA4サイズのバッグを借り、週末に結婚式が有るならパーティー用に、旅行に行くなら大きめのバッグに借り換えるという使い方が出来る。
石井氏によれば、このビジネスの肝は商品のメンテナンスだという。
「常に新品同様の状態を保つ為に、リペアには相当気を使っています。」
汚れや破損が有っても、余程で無い限り利用者に損害賠償は求めない。
「今まで御客様に補償を御願いしたのは紛失や盗難の場合だけ。その場合の補償額も予め決まっていて、プレミアムは3万9800円、レギュラーが2万9800円、ライトは1万9800円。それ以上は掛かりません。」
利用者の平均年齢は30代半ばで、主婦と会社員が半々。会員数は3000人を突破し、500点ある在庫も常にほぼ7割が貸し出し中だ。
これほど支持を集めているのは、「所有する事に喜びを見出さなくなった」女性の心理の変化が有ると言えそうだ。実際、石井氏は男性向けに高級時計のレンタルサービスなども検討したというが、男性の方が所有する事に価値を見出す傾向が有る為、導入を見送った。
「インターネットのサイトと事務所兼倉庫が有れば店舗は不要。うちの様に常駐スタッフ2名で、マンションの一室で開業する事も可能です。唯品数を揃えないと御客様には選ぶ楽しみが無いし、レンタルという特性上、投資金額を回収するまで1年弱かかる。うちはやっと利益が出始めたところです。」(石井氏)
事務所代や人件費は会員数の3000人で割ると極僅かであり、必要費用はほぼ商品の購入代と言っていい。例えば定価20万円のバッグを切れ間無く貸し続けた場合、約10カ月で初期投資を回収出来る計算だ。
実は今ブランドバッグのレンタルに、20社以上が参入している。その殆どがこの数カ月でサービスを開始した。商品の購入資金と、トレンドに対する目が有れば直に始められるビジネスと言えそうだ。
‥との事。
石井康裕氏の意見はなかなか面白い。経営戦略等については、私はさっぱりだが、ブランドについての考え方が不景気の所為か変わって来ているのは、面白い点だ。
特に私が気になったところは、「女性は所有する事に喜びを見出さなくなり、男性は所有する事に価値を見出す傾向が有る」と言う点である。
これはよく解る。女性はファッションやステータスに敏感で有り、流行り廃りが有る品が多い。対して男性の場合(特に時計)は、一生物という考えで永く使う事を前提に購入したり、コレクションの様に蒐集癖で購入する等、所有しないと意味をなさないという事が多い。結果、女性の方が金が掛かるのだ。(コレクターは別だが。)だから、その時々に必要なだけならレンタルで十分と考える。
この女性の考えが不景気の為に変化し始めたのかは解らないが‥
さて、これから私のブランドに対する意見である。
まず、ブランドとは何か。ブランド(brand)の語源はbrander、焼印を指す。自分の家畜に焼印を押す事で、他と区別を図った事から識別する為の証を意味する事となった。
そして、自社製品(サービス等を含めた商品)を識別し、他のモノと差別化を図る事を目的とした名称・言葉・シンボル・デザイン及びそれらの組み合わせが「ブランド」と呼ばれる様になったらしい。
他のモノより優れており、それを顧客に認識させる事によって、企業等は顧客の安心感・満足感を獲得する出来る。それ故ブランドに価値が生まれるのだ。
即ち、差別化を図れないブランドには価値が無い。
では差別化とは何か。差別化とは上記で述べた他より優れた点(斬新なアイデア)である。
一番簡単な例がデザインだろう。他にも独自の技術、拘り、サービス等々‥それによって漸く無個性なブランドの集まりから一際輝き、衆人の目に留まるのだ。
また、そうした非凡なブランドが築き上げた歴史や伝統も重要である。老舗と言われるブランドは古いだけでなく様々なモノを背負っている。永い年月を掛けて積み上げた信頼もブランドとしての価値に相応しい。
では、ブランドとして最も必要とされる斬新なアイデアとは何であろうか?
私は、これが技術や拘り、そしてそれに附するアイデンティティこそがブランドの価値だと思っている。「時計10-2」の投稿でも似た様な事を述べたが、真似が出来ない独自の技術や拘りを持った作り込みや理念が無ければ、凡百のブランドと同列になってしまう。
そして、悲しいかなデザインが含まれないのだ。何しろデザインは簡単に真似が出来る。デザインは新たに創造するのは非常に難しく、高度な技術が必要である。時に新しいデザインは世界に大きな衝撃を与えるのも間違い無い。だからこそ、新しいデザインは優れたブランドとして認識されるに相応しい。しかし、容易にコピーが可能なのだ。天才が生み出したデザインでさえ素人が真似を出来るのである。それ故、常に新しく、時代に好まれるデザインを創造出来でなければ凡百に並ばれてしまうのだ。
ここで、冒頭に述べたブランドレンタルの話に戻ろう。
皆は「ブランド」、特に比較的高級とされるブランドに何を求めるのだろうか?
私は、上記で述べた通りである。ここに有名無名等は全く関係が無い。顧客で有る自分が満足出来る商品であれば良い。
しかし、大半の女性は、ブランドという証から商品を選ぶ事が多いのであろう。勿論、証として有名になったという事は間違い無く世界で通用しているからであり、マーケティングにも長けていると言え、企業努力をしている事に相違無い。だが、それは数多のブランドの中から自分が納得の行った商品を選んでいる訳では無く、「良い」と思い込んで選んでいるに過ぎない。
私は例え、世界的に有名なブランドであろうとも、自分が実際に見て触れて、その価値が有ると理解出来ないなら購入しない。
そして、ファッションやステータスが目的のみで買った商品は、旬を過ぎると飽きるのだ。自分が本当に惚れ込んで買った商品なら簡単に飽きる事は無いだろう。
勿論、金持ちならどんな買い方でも出来るのだから関係無いが、富裕層でも無い私達が、ファッションやステータスという理由で身に着けなければならないならレンタル程都合が良い事は無いだろう。
この場合は品質等はっきり言って関係無いのだ。
つまり、女性がブランドモノを所有する事に喜びを見出さなくなった理由は、永く所有するに値する、ブランドモノが殆ど無いという事に尽きるのではないだろうか?女性の所有欲を満たす商品が見当たらないのだろう。
また、ハイブランドと認識されていたブランドが多くに行き渡ってしまい特別感や優越感を感じなくなってしまった。現在では昔のハイブランドが唯のブランドと化してしまっているのだ。そしてその上に立つブランドはやはりそれだけの価格帯となる。
私は、商品の価格と金額を比較してリーズナブルに感じるモノこそ買う価値が有ると思っている。これは値段に関係無い。100円でも高く感じるモノも有れば、1億でも安く感じるモノも有る。
だから皆には、有名だから、人気が有るから、という理由だけで商品を選ばないで本当に良いと思ったモノに金を掛けて欲しいと思う。その方がきっと後悔しない筈だ。
企業としては、こういったブランドレンタルは、儲けを損なう商売となるだろう。その為にも、所有する喜びの有る商品を展開して頂きたい。そういう企業努力こそブランドの価値を高めるのだ。
なるほど、と思う。個人的にはかなり良いアイデアの商売だと思う。私もこういう商売が十分成り立つだろうと予想出来た。
そしてYahoo!に『ブランドレンタル~「所有に喜びを感じない」女性心理に変化あり』とのニュースを発見した。
内容は以下の通りである。
■金融危機以降、急速に売り上げ増加
「LOUIS VUITTON」や「HERMÈS」のような人気ブランドのバッグを貸し出すサービスが急成長中だ。2007年9月に国内で初めてサービスを開始した「ORB」代表・石井康裕氏によれば、昨年9月の世界金融危機による不景気以降、売り上げが急速に伸びているという。
「ブランドバッグというモノは、買って暫くすると飽きたり流行遅れになったりして使わなくなります。でも買ったときの事を考えると、捨てるに捨てられない。それなら好きなバッグを好きな時に借りられる様にすればいいと思ったのがサービスを始めたきっかけです。」(石井氏)
利用するには同社のホームページで会員登録し、希望のバッグを申し込む。すると商品が宅配便で送られてくるという仕組みだ。レンタル期間は1カ月または1週間、支払いはクレジットカードで行う。料金設定はプレミアムコース、レギュラーコース、ライトコースの3種類に分かれている。これはバッグの値段によるもので、プレミアムは定価20万~30万円、レギュラーは10万~20万円、ライトは10万円未満のバッグが対象となる。
例えばプレミアムのレンタル料は1カ月で1万9800円(1週間は6800円)。入会金は無く、送料は利用者が実費を負担する。
ORBの特徴は、レンタル期間内なら何度でも交換が自由な事。平日は通勤に使えるA4サイズのバッグを借り、週末に結婚式が有るならパーティー用に、旅行に行くなら大きめのバッグに借り換えるという使い方が出来る。
石井氏によれば、このビジネスの肝は商品のメンテナンスだという。
「常に新品同様の状態を保つ為に、リペアには相当気を使っています。」
汚れや破損が有っても、余程で無い限り利用者に損害賠償は求めない。
「今まで御客様に補償を御願いしたのは紛失や盗難の場合だけ。その場合の補償額も予め決まっていて、プレミアムは3万9800円、レギュラーが2万9800円、ライトは1万9800円。それ以上は掛かりません。」
利用者の平均年齢は30代半ばで、主婦と会社員が半々。会員数は3000人を突破し、500点ある在庫も常にほぼ7割が貸し出し中だ。
これほど支持を集めているのは、「所有する事に喜びを見出さなくなった」女性の心理の変化が有ると言えそうだ。実際、石井氏は男性向けに高級時計のレンタルサービスなども検討したというが、男性の方が所有する事に価値を見出す傾向が有る為、導入を見送った。
「インターネットのサイトと事務所兼倉庫が有れば店舗は不要。うちの様に常駐スタッフ2名で、マンションの一室で開業する事も可能です。唯品数を揃えないと御客様には選ぶ楽しみが無いし、レンタルという特性上、投資金額を回収するまで1年弱かかる。うちはやっと利益が出始めたところです。」(石井氏)
事務所代や人件費は会員数の3000人で割ると極僅かであり、必要費用はほぼ商品の購入代と言っていい。例えば定価20万円のバッグを切れ間無く貸し続けた場合、約10カ月で初期投資を回収出来る計算だ。
実は今ブランドバッグのレンタルに、20社以上が参入している。その殆どがこの数カ月でサービスを開始した。商品の購入資金と、トレンドに対する目が有れば直に始められるビジネスと言えそうだ。
‥との事。
石井康裕氏の意見はなかなか面白い。経営戦略等については、私はさっぱりだが、ブランドについての考え方が不景気の所為か変わって来ているのは、面白い点だ。
特に私が気になったところは、「女性は所有する事に喜びを見出さなくなり、男性は所有する事に価値を見出す傾向が有る」と言う点である。
これはよく解る。女性はファッションやステータスに敏感で有り、流行り廃りが有る品が多い。対して男性の場合(特に時計)は、一生物という考えで永く使う事を前提に購入したり、コレクションの様に蒐集癖で購入する等、所有しないと意味をなさないという事が多い。結果、女性の方が金が掛かるのだ。(コレクターは別だが。)だから、その時々に必要なだけならレンタルで十分と考える。
この女性の考えが不景気の為に変化し始めたのかは解らないが‥
さて、これから私のブランドに対する意見である。
まず、ブランドとは何か。ブランド(brand)の語源はbrander、焼印を指す。自分の家畜に焼印を押す事で、他と区別を図った事から識別する為の証を意味する事となった。
そして、自社製品(サービス等を含めた商品)を識別し、他のモノと差別化を図る事を目的とした名称・言葉・シンボル・デザイン及びそれらの組み合わせが「ブランド」と呼ばれる様になったらしい。
他のモノより優れており、それを顧客に認識させる事によって、企業等は顧客の安心感・満足感を獲得する出来る。それ故ブランドに価値が生まれるのだ。
即ち、差別化を図れないブランドには価値が無い。
では差別化とは何か。差別化とは上記で述べた他より優れた点(斬新なアイデア)である。
一番簡単な例がデザインだろう。他にも独自の技術、拘り、サービス等々‥それによって漸く無個性なブランドの集まりから一際輝き、衆人の目に留まるのだ。
また、そうした非凡なブランドが築き上げた歴史や伝統も重要である。老舗と言われるブランドは古いだけでなく様々なモノを背負っている。永い年月を掛けて積み上げた信頼もブランドとしての価値に相応しい。
では、ブランドとして最も必要とされる斬新なアイデアとは何であろうか?
私は、これが技術や拘り、そしてそれに附するアイデンティティこそがブランドの価値だと思っている。「時計10-2」の投稿でも似た様な事を述べたが、真似が出来ない独自の技術や拘りを持った作り込みや理念が無ければ、凡百のブランドと同列になってしまう。
そして、悲しいかなデザインが含まれないのだ。何しろデザインは簡単に真似が出来る。デザインは新たに創造するのは非常に難しく、高度な技術が必要である。時に新しいデザインは世界に大きな衝撃を与えるのも間違い無い。だからこそ、新しいデザインは優れたブランドとして認識されるに相応しい。しかし、容易にコピーが可能なのだ。天才が生み出したデザインでさえ素人が真似を出来るのである。それ故、常に新しく、時代に好まれるデザインを創造出来でなければ凡百に並ばれてしまうのだ。
ここで、冒頭に述べたブランドレンタルの話に戻ろう。
皆は「ブランド」、特に比較的高級とされるブランドに何を求めるのだろうか?
私は、上記で述べた通りである。ここに有名無名等は全く関係が無い。顧客で有る自分が満足出来る商品であれば良い。
しかし、大半の女性は、ブランドという証から商品を選ぶ事が多いのであろう。勿論、証として有名になったという事は間違い無く世界で通用しているからであり、マーケティングにも長けていると言え、企業努力をしている事に相違無い。だが、それは数多のブランドの中から自分が納得の行った商品を選んでいる訳では無く、「良い」と思い込んで選んでいるに過ぎない。
私は例え、世界的に有名なブランドであろうとも、自分が実際に見て触れて、その価値が有ると理解出来ないなら購入しない。
そして、ファッションやステータスが目的のみで買った商品は、旬を過ぎると飽きるのだ。自分が本当に惚れ込んで買った商品なら簡単に飽きる事は無いだろう。
勿論、金持ちならどんな買い方でも出来るのだから関係無いが、富裕層でも無い私達が、ファッションやステータスという理由で身に着けなければならないならレンタル程都合が良い事は無いだろう。
この場合は品質等はっきり言って関係無いのだ。
つまり、女性がブランドモノを所有する事に喜びを見出さなくなった理由は、永く所有するに値する、ブランドモノが殆ど無いという事に尽きるのではないだろうか?女性の所有欲を満たす商品が見当たらないのだろう。
また、ハイブランドと認識されていたブランドが多くに行き渡ってしまい特別感や優越感を感じなくなってしまった。現在では昔のハイブランドが唯のブランドと化してしまっているのだ。そしてその上に立つブランドはやはりそれだけの価格帯となる。
私は、商品の価格と金額を比較してリーズナブルに感じるモノこそ買う価値が有ると思っている。これは値段に関係無い。100円でも高く感じるモノも有れば、1億でも安く感じるモノも有る。
だから皆には、有名だから、人気が有るから、という理由だけで商品を選ばないで本当に良いと思ったモノに金を掛けて欲しいと思う。その方がきっと後悔しない筈だ。
企業としては、こういったブランドレンタルは、儲けを損なう商売となるだろう。その為にも、所有する喜びの有る商品を展開して頂きたい。そういう企業努力こそブランドの価値を高めるのだ。