1920年、ルドルフ・ダスラーとアドルフ・ダスラーの兄弟が靴商社を設立。この後兄弟は意見の対立により別れ、1948年ルドルフはPUMAを、アドルフは「adidas」を設立する。
そのPUMAが日本が誇る優れた「ものづくり」文化を世界へ発信するプロジェクトを開始したらしい。こういった思考は流石ドイツと言えよう。
なかなか面白い試みだと思う。
その第一弾に選ばれた商品が「Bento-Box」。
日本のものづくりの中でも「伝統工芸」の分野と「最先端技術」の分野の両面にアプローチし、日本らしい逸品を作り上げる事に成功した。
伝統工芸では、樹齢150年を超える天然秋田杉を使用した手作りの曲げわっぱの弁当箱や栗の木を加工した懐中箸入れ付きの竹箸、江戸前の竹林柄の風呂敷といった日本古来から受け継がれる工芸技術と自然の風合いを楽しめる仕上がっている通称「Traditional」シリーズ。(画像1は曲げわっぱ弁当箱を分けたモノ、画像2はTraditionalシリーズセット。)
最先端技術では、その優れた新技術で構成された高性能かつ工業的なデザインを有している。一見球の様な物体は、アルマイト加工を施して丹念に形成された絞り弁当箱。箸もチタン製、PHOTOTEXという写真を織る技術を用いた風呂敷という工業大国らしい技術の結晶であるクールで金属的な通称「Ultra Modern」シリーズ。(画像3は絞り弁当箱を分けたモノ、画像4はUltra Modernシリーズセット。)
当然私はUltra Modernシリーズが気に入っている。弁当箱には必要無いであろう最先端技術を無駄に注ぎ込んで作り上げた今までに無い作品だ。そしてこの弁当箱らしくない、それでいて無駄を排したミニマリズムなデザインにも惹かれる。球体というのも面白い。
Traditionalシリーズも懐かしくも完成された作りに、PUMAのエンブレムという組み合わせが不思議と洗練された印象を与える。エンブレムひとつで伝統工芸を巧く昇華させていると思う。
尚、各製造業者と価格は以下のとおり。
「曲げわっぱ弁当箱」は、秋田県の柴田慶喜商店にて製作。\23,100
「栗懐中箸」は、長野県の長野県にて製作。\16,800
「江戸前竹林柄風呂敷」は、東京都の竺仙にて製作。\9,975
「(球体型)絞り弁当箱」は、東京都の北嶋絞製作所にて製作。\51,450
「チタン箸」は、新潟県の長谷川挽物製作所にて製作。\15,750
「PHOTOTEX風呂敷」は、山形県の織元山口にて製作。\12,600(尚、PHOTOTEXは織元山口の特許技術との事。)
どれも数が少ない限定品なので欲しい方は出来るだけ早く、東京ミッドタウンの「プーマ ブラックストア トウキョウ」へ。(日本ではこの店舗のみの販売。)
このプロジェクトはまだ続く様なので今後も楽しみだ。
皆も、この季節、弁当を持って出掛けてみては如何だろう?新緑と心地良い風を楽しめる筈。その時の弁当箱は是非このBento-Boxで。
自然を味わい、手料理を味わい、そして日本の匠の技を味わう事が出来るだろう。