「Royal Oak」(画像1)はスポーツウォッチである。SSのラグジュアリースポーツウォッチの先駆としてデビューし、「PATEK PHILIPPE」の「Nautilus」や「VACHERON CONSTANTIN」の「Overseas」等が誕生。ひとつのジャンルとして確立した。
中でもNautilusはタキシードとウェットスーツのどちらにも似合う時計と宣伝されていたらしい。
しかし、個人的にはこの意見に反対である。どう考えても、タキシード等のスタイルには薄型でブレスレットではないモノの方が似合う。
映画「007」等でもタキシードに「OMEGA」の「Seamaster」ブレスレットモデルを合わせているのが少々違和感を感じてしまう。(小説では「ROLEX」だったらしい。)まあ、諜報員として、タキシードでも水に落ちたり潜ったりする事が多く、更に、小説では時計を拳に巻いて相手を殴ったりする事が有るらしいのでダイバーズでブレスレットの方が勝手が良いのかもしれないが。
しかし、今回紹介するRoyal Oak Tuxedoは、確かにタキシードに似合うRoyal Oakであった。WGにダイヤモンドを鏤めたケースとインデックス、ハンドが非常に目を惹く。通常はギョシェダイヤルだが、Royal Oak Tuxedoでは、ブラックラッカーダイヤルになり、艶やかな輝きを放っている。またデイトや秒針が無い潔さがこの場合は好ましい。(私は秒針有りが好きだが、このモデルは無くて良いと思う。)
そして、シャイニーブラックレザーストラップというエナメルの様なストラップが、タキシードと素晴らしいマッチングをするだろう。
これは、スポーツウォッチのデザインを持ちながら、ドレスウォッチに昇華したひとつの例だと思う。同じ様にスポーツウォッチから生まれたドレスウォッチに「HUBLOT」の「Big Bang Classic」が有るが、これはタキシードには似合わないと思う。(スーツ等には御洒落だと思うが。)
よって、Royal OakながらRoyal Oak Tuxedoはドレスウォッチだと解釈したい。
Royal Oak Tuxedoにはメンズとレディースが有るのも面白い。
メンズ(画像2)はムーブメントにCal.2120を用いた手巻き2針モデルである。ケース径39mm、パワーリザーブは40時間で振動数19800bph。
レディース(画像3)はCal.2140を用いた手巻き2針モデル。ケース径33mm、パワーリザーブ40時間、振動数は28800bphである。
尚、メンズのみシースルーバックである。詳しくは不明だが、メンズはディプロイメントバックル、レディースは通常の尾錠だろうか?
更に、ペンダント、イヤリング、カフリンクス、スタッズボタン等のジュエリーもRoyal Oak Tuxedo collectionとして販売される。
ジュエリーもWGにダイヤモンドがセットされている。黒い部分はオニキスとなる。
画像4がペンダント、画像5がイヤリング、画像6がカフリンクス。
フォーマルを彩るに良い存在感だと思う。
価格は、メンズが\8,085,000、レディースが\7,035,000。ダイヤモンドが沢山使用されている所為か非常に高い。ジュエリーについては不明。(素材等からかなりの高額と予想される。)
ケースのダイヤモンドを減らしてもっと安価なモデルが出て欲しいのだが・・
ペアでも良し、ジュエリーと合わせても良しのタキシードの為の時計であるRoyal Oak Tuxedo。皆も是非晴れの舞台に着用してみては如何だろう?装いの格が間違い無く上がる筈だ。(画像7、イメージ)