ペン自体はそんなに魅力的と感じた事は無いが、インテリアとして高級感を出したり、面白いデザインや効果で見る者の心を和ませてくれる。
そんな中、私も気になるペンスタンドを発見した。日本の「ゼロ精工」という会社が手掛けるステーショナリーシリーズのひとつだ。ゼロ精工は、元々航空機を始めとした機械機器の精密部品を手掛ける会社だが、その精密な加工技術を生かしてステーショナリーやテーブルウェアも手掛けている。
まず一つは、デザインが気に入った「Humming Bird」というペンスタンド。(画像1)機構はよく有るマグネットを用いてフワフワと浮遊した状態で待機するペンスタンドだ。
スタンドが葉、ペンは名前の通り鳥を模している。まるで鳥が葉の上でホバリングしているかの様なイメージである。(画像2)葉の形状も流れる様な動きが有り立体感が出ている。輝くメタリックな素材とこの鮮やかな緑が思った以上に美しいコントラストとなっている。
そしてもう一つが、タイトルでもある「溜息3sec.」である。これは本当に精密切削加工技術が求められるペンスタンドだ。精巧な真円と計算された寸法によって、ペンをスタンドに差し込んでから約3秒かけてゆっくりとペンが降下し、スタンドに収まる。まるで油圧シリンダー(エアシリンダー)の様な動作を実現しているのだ。その3秒は息を呑む位に優雅で、溜息が出る程だ。(画像3)
この動作は、ペンとペンスタンド内径の隙間を約20μmに設定し、実際にその精度で切削しているから可能なのだ。スタンドに収納し終えるまで楽しめるペンというのも数少ないだろう。文房具好き、技術好きには堪らない。
内部の見えないメタリックボディの通常モデル(画像4)と、内部の動きまで楽しみたいという方の為のクリアボディタイプ(画像5、6)、他には「Square Bottle」という天然木材と時計をセットしたモデル等が存在する。
価格は、
Humming Bird \3,465
溜息3sec. \5,880
溜息3sec.クリアボディ \5,880
溜息3sec. Square Bottle \8,400
である。個人的にはやはりクリアボディが好きだが、内部が見えない通常のモデルも逆に見える部分が限られているからこそその動きに目を奪われるのかもしれない。
リフィルも全て「PILOT」のモノに対応しており、Humming Birdは「BTRF-8F-B」等、溜息3sec.は「BRFN-10F-B」等を使用出来るので、替え芯に困る事は無いだろう。
贈答用にも受付に設置するにも、そして個人的にデスクで使用するにも一瞬の安らぎを与えてくれるであろうゼロ精工のペンスタンド。
貴方も、是非溜息3sec.で3秒の心のゆとりを手に入れてみては如何だろう。デスクワークに追われた時の僅かなペンを置く時間、短くも永い3秒を有意義に感じ取れるのではないだろうか。