980円の雑誌に付録として小型の万年筆が付属してきた事が有り、一部の筆記用具マニアには一種のコレクターアイテムとなっているとか。
本格的な万年筆とは比べられるモノでは無いが、この付録のミニ万年筆は雑誌価格である980円以上の価値は有ると思っている。
「本」の投稿のとおり、第1弾「ミニ檸檬」と第2弾「赤と黒」は買い逃したのだが、第3弾もあるかと思っていたら、やはり出た。
第3弾は「ALWAYS」という夕焼けの空の様な橙色と刺し色に青という独特なカラーのミニ万年筆であった。(画像1)当時の映画「ALWAYS 続・三丁目の夕日」に因んだモノでカラーもそのイメージらしい。が、残念ながらあまり興味が出なかった。
橙はやはり「DELTA」の「Dolce vita」という美しいカラーのモデルが存在するので、それ以外の橙では物足りないのが一つ。そしてもう一つの理由が、「総曲輪フェリオ3」の投稿(同名の投稿参照)のDolce vitaについて述べているとおり、私には橙は似合わないと思うからである。
このALWAYSも悪い色では無いと思う。唯私の好みでは無かっただけだ。ミニ檸檬の鮮烈なイエローや赤と黒のその2色のコントラストはやはりALWAYSより魅力的だった。(もし第1弾、第2弾とも持っていたなら第3弾のALWAYSを「コレクション」に購入したと思うが。)
そして月日が流れ、先日書店に向かうと新しい「Lapita」が販売されていた。(画像2)なんと今回もミニ万年筆が付録で付いている様だ。雑誌も最後の1冊が残っているのみであった。これはもう購入するしか無いだろうと勝手に思い込み、今手に有るのがこの「WHITE」である。
WHITEはその名のとおり白い万年筆だ。雑誌内でも述べられているが、白い万年筆はあまり存在しない。どのブランドのフラッグシップモデルでも基本は「黒」である。Lapitaの製作部は、だからこそ珍しい「白」い万年筆を第4弾としたとの事だ。当然私の持つペンでも白いモノは殆ど使い捨てである「3色ボールペン」位だ。
白とシルバーというシンプルでスマートな組み合わせも私の心を掴んだ。小型ながら思ったより重量が有り、思った以上にしっかりと製作されていると感じた。この完成度はもはや「付録」のレベルでは無いだろう。
多分第1弾であるミニ檸檬からかなりの拘りを持って作っていたのだと思う。
では、WHITEを細かく見てみよう。(画像3)
キャップのクリップには「WHITE」、リングには「LAPITA Limited Vol.検廚塙鎔?気譴討い襦M羯匱阿任呂覆嵌合式だが、手応えは結構しっかりしていた。軸尻に付ける場合も同様である。
キャップを取ってみる。(画像4)
ペン先はSSであろう。「LP」という文字が刻まれている。(Lapitaのモノグラムか?)他、装飾もシンプルだがWHITEのスマートさにはそこそこ似合っていると思う。
カートリッジの取り付け部分まで分解してみる。(画像5)
分解してもパーツはやはり980円の付録とは思えない位の出来だ。しかし試していないが、サイズ上コンバータは無理そうだ。
実際に使用してみた感想は、カートリッジだが悪く無い、という程度である。ちゃんと普通に万年筆として使用出来る。
ペン先の固さは、私の家に有る万年筆では「MONTBLANC(M)」より硬く「CROSS(B)」より少し柔らかいという感じだ。因みに一番柔らかいのは「AURORA(B)」だ。
線はMONTBLANCのMに近いが、それより僅かに太い。(インクも違うので何とも言えないが。)
サイズ的には手帳等にベストマッチする。女性にも可愛らしい。尤も吸引式では無い為、別に誰に勧める気も無い。
しかし欲しいと思った方は是非書店に急いで頂きたい。多分今回のLapitaも数日で売り切れ必至であろう。
Lapitaの記事も、このWHITEに因んでか「白い小物」を特集している。紅一点ならぬ白一点が日常に華やぎを添える様だ。
他にも「マナー」に関する特集記事等、知っておいて損の無い内容が多い。雑誌としても楽しめる。
もし今回の2008年10月号が完売でも、次号ではこのWHITEのシルバーの代わりにゴールドのパーツを使用した「WHITE・ゴールドバージョン」が400名にプレゼントとの事なので、諦めず次号に望みを繋げて頂きたい。(それ程のモノでも無いが・・)