「FABER-CASTELL」のローラーボールである。
「東京旅行11 」の投稿で嫁が「グラナディラ」を購入したと述べた。やはりFABER-CASTELLは作りが細かく、ドイツらしい堅実さを持っている。木軸特有の温かさと経年変化は愛着が湧き、一つの品を永く使うからこそ実感出来る馴染む感触を味わえると思う。
それ故か、FABER-CASTELLは木軸のペンが多い。私もFABER-CASTELLなら木軸、という考えが有り、本当は新作である「Classic Anello」を狙っていたのだが、やはり安くは手に入らなかった。Classic Anelloはエボニーにプラチナコーティングを施したリングを均等に埋め込んだデザインで、何ともFABER-CASTELLらしい作りで非常に気に入っていた。(画像1、2)
しかし、貧乏な私には手が届かず、たまたま安く購入出来た「GUILLOCHE CHEVRON」を選んでしまった。
元々の価格もClassic Anelloの半分程度なので、買い得と言えば買い得なのだが。
GUILLOCHE CHEVRONは植物性セルロースにギョシェを施したモデルである。旧モデルと違い、非常に艶が有る素材だ。木軸を買えなかったのは残念だが、GUILLOCHE CHEVRONのデザインは好きなので、文句は無い。
画像3は、キャップを軸尻に付けた画像
画像4は、化粧箱の画像
画像5は、キャップを外した画像
である。
CHEVRON模様に関しては、「鞄と筆記用具2」の投稿で紹介した「CARAN d'ACHE」のフィックスペンシル「Ecridor Collection Chevron Fix pencil」にもCHEVRON模様のギョシェが彫られている。シンプルながら美しい模様だ。FABER-CASTELLの方は山形の模様が、細い線5本と太い線1本で全て同じ角度になっている。CARAN d'ACHEは細い縦線上に山形の模様が浮かぶ。同じCHEVRONでも全然雰囲気が違うのが面白い。
さてローラーボールは俗に言う水性ボールペンの事である。万年筆のペンの滑りとボールペンの使い勝手を両立させている‥筈のモノだが、実際はどうだろうか?
確かに、インクは水性なので、油性よりサラサラとした書き心地で、ボールペンの様な筆圧は必要無い。万年筆に近いかもしれない。しかし、万年筆の様なペンの角度で書くと掠れる。万年筆よりはペンを立てて書かねばならないみたいだ。
悪い点はどちらの特徴も引き継いでいる様だ。インクが乾燥しドライアップになると、書けなくなるので、基本的に万年筆と同様にキャップが必要。書けなくなった場合、万年筆は洗浄する事で使用可能になるが、ローラーボールはボールペン同様リフィルを交換するしか無い。(疑問だが、万年筆のインクを利用する「インクローラー」というローラーボールが有るが、ドライアップすると、ペン先毎交換になるのだろうか?)
ともあれ久しぶりのローラーボールである。楽しんで使ってみようと思う。どうしても物足りなければClassic Anelloを買おう。(安物買いの銭失いにならない事を祈ろう。)