「朝は忙しいので親の朝食も用意して。」「ブランドの服は、後でネットオークションで売れなくなるから、名前を書きたくない。」「子供が夜になかなか寝ないのは、保育所での午睡時間が長すぎるから。」

これは、我が富山県富山市で実際に「保育所」に寄せられた要求(クレーム)である。最近インターネットで話題になっている。
私の母親も実は保育士で、日々業務に勤しんでいるが、やはり中には変わった要求を親からされた事が有る。何でも「子供に8万円の眼鏡を買ったが、まだローンも残っているので、壊さない様にして欲しい。」との事だ。
私はこの話を聞いて、別に値段とかローンは話すべき内容では無いと思った。母親の対応としては「壊さない様、注意はするが、何分子供は元気に遊び回るので、補償は出来ない。」とまあ、当たり障りの無い当たり前の回答をした様だ。

そして、この様な、本気か冗談かも解らないクレームに対して市は「保育所クレーム対応事例集」なる冊子を作成し、各保育所に配布した。

富山市のHPより抜粋した冊子の概要については以下のとおり。

1.目 的
最近、学校などに無理難題や理不尽な苦情を突きつける親を意味する「モンスターペアレント」という言葉を耳にするようになっています。
富山市内の保育所においても、理不尽な苦情などを言ってくる保護者が増えてきていることから、実際に保育所へ寄せられたクレーム等をもとに、こうした保護者への対応方法や啓発方法などを取りまとめた「保育所クレーム対応事例集」を作成し、保育所職員の研修資料として活用することで、職員の資質向上はもとより、保育所における保護者の意識啓発に役立てることを目的としています。

2.事例集の概要
(1)内 容
  18の事例を、(欅蕕亡悗垢襪海函↓安全管理・健康等に関すること、職員に関すること、い修梁勝△裡瓦弔旅猝椶吠類し、それぞれの事例に対して、「解決に向けての視点」「対応・解決への手順」を掲載しました。
  また保育所が行った対応について、富山市の顧問弁護士からの助言を「コメント」「法律チェック」として掲載しました。
(2)活用方法
  富山市内の公私立全保育所(園)87か所に配布し、職員の研修資料として活用することで、苦情やクレームに対して積極的な対処を図り、保護者の信頼に結びつけます。
(3)作成部数 200部
(4)その他
  事例集は、保育に関する研究・研修等を実施している富山市保育連盟に委託し作成しました。
  富山市保育連盟では、公私立保育所の全職員が体験した理不尽と思われる苦情・クレームを出し合い、その対応策を話し合い、本事例集の完成に至りました。


との事である。全くこの様な事に労力や費用を使わなくてはならないとは‥完全に税金の無駄である。しかし、それ程富山市には「モンスターペアレント」が増えているという事なのだろう。

さて、上記の冊子の概要にも記載されているモンスターペアレントとは何か?
広義では「自己中心的で理不尽な要求を繰り返す保護者」を指す和製英語らしい。
確かに自己中心的で理不尽だ。下手をすると本人が理不尽だと感じていないので尚更質が悪い。

「子供が夜になかなか寝ないのは、保育所での午睡時間が長すぎるから。」というクレームについては保護者との懇談で考え方を確認し、昼寝をしない方向で現在試行しているらしい。子供が早く寝るには、親が早く寝る必要が有ると思う。この親は子供が寝る環境をまず提供しているのか知りたい。

「ブランドの服は、後でネットオークションで売れなくなるから、名前を書きたくない。」というのは、自分が貧乏だと言っているだけではないか。貧乏の癖にブランド服など着るなと言いたい。大抵、こういう親は、子供に良い服を着せたいと言うが、子供がそう望んだ訳ではあるまい。親の見栄なら、ネットオークションで売るだの貧乏臭い事を言わなければ良いと思うが‥
ところで、こういった子供に着せるブランド服とはどの様なモノなのだろうか?まさかBrioniやKitonとかではあるまい。兎も角、ブランド服に名前を書くのが嫌なら着せなければ良いし、その後も汚れようが破れようが、保育所にクレームを付けるのは御門違いだろう。

そして「朝は忙しいので親の朝食も用意して。」というクレームは‥子供は可哀想だが、保育所を辞めてメイドか何かを頼めばどうだろう?もはや理解の範疇を超えている。時間が無いなら、親は子供を届けた後に食べれば済むし、コンビニエンスストアによってパンか御握りでも買えば良い。せこいにも程が有る。

全く同じ富山市民として恥ずかしい。県民性が一部の頭の悪い人間の為に総てが疑われる。私もその一人だが本当に器の小さい県民だと実感した。(尤もモンスターペアレントは、富山だけの問題でも無い様だが‥)
どうせブランドだのと自慢したいのであれば、ボロボロになっても子供の仕事は遊んで汚す事と笑って、新しい服を買えば格好良いのだが、出来ない癖に見栄は張りたいのだろう。
こんな馬鹿共の為に市が時間を割いて冊子まで作っているのだと思うと益々許せない。

とはいえこの問題、保育所に限らず、私の仕事でも理不尽なクレームはやはり多々有る。私の場合も在日のクレーマーに言葉の揚げ足を取られ、上司まで巻き込んで謝罪となった事もある。当然私も上司からも言葉には気を付ける様指導された。
その後、その人物は犯罪を犯して逮捕されたらしい。(何時、犯罪を犯しても不思議でない人物であった。)そういった相手にはどう接すれば良いかは未だに分からない。

学校が生徒を叱れなくなったのは、はっきり言って親がクレームを付けたからであろう。それが逆に負の悪循環を引き起こしている。
親が子供を叱れないから、学校がする必要の無い親の代わりをして叱ると、親がクレームを付ける。私は少々の体罰はあって良いモノだと思う。学校とはひとつの組織である。組織の規律を乱すなら当然、指導されるのが社会である。「教え育む」と書いて教育である。学校は勉強のみを教える所では無い。子供は勉強と同時に社会の仕組みや人間関係を学んでいると言う事が、一部の人間には理解出来ないのだろう。勉強だけなら家庭でも出来るのだ。学校に行く必要は無い。そして一部のクレームによって、そういった学校の本質までが狂い始めた。

教育は学校側だけの問題では無い。親の正しい理解が必要だ。双方が歩み寄って子供を導かなくてはならないのに、全く協力がなされていないのは一部のモンスターペアレントの所為に他ならない。
そしてその環境で育つ子供が不憫だ。その子供にも同じ様な考えを持つのだろうか?
何だか富山の未来が暗く感じた。

私は学校(保育所)に寄せられた苦情を、実名を付けて他の総ての親にも周知させ、その上で対応を決める様にしてはどうかと思う。一握りの誤った見解を同じ子供を持つ親の視点から民主主義的な方法で抑えれば良い。この方法なら、学校側の誤りも必然的に是正出来る。大多数の親、そして学校が納得の行く形態に変わっていくのではないか?(更に、実名という事で上記の様な恥ずかしいクレームが減ると予想される。)

一案出してみたが、もし、この投稿を読んでこの問題を解決する良い案があるなら是非コメントして頂きたい。今は富山市が大々的に取り上げられているが、他の県でも十分起こりうる問題なのだ。協力を願う。