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趣味と言うモノは本当にキリが無い。何かを購入するとそのモノには無かった魅力を求めて新たなモノが欲しくなる。
中でも時計はその傾向が強いのではないだろうか?
私はどちらかと言うと見た目はシンプルな時計が好きだが、機構は複雑なモノの方に惹かれる。
しかし機構が複雑なモノは当然値段が高く、不具合も起こり易い。(無論OH代も高い。)そういった事を考えると私の様な貧乏人には、なかなか購入は難しく、清水の舞台から飛び降りる事が出来ないのだ。

TRADITION 7027はBreguetの中でも最もシンプルな手巻き2針である。OH代は、自動巻き3針である嫁のCLASSIQUE 8067より安いと聞いた。(正確には判らないが。)

とりあえず値段に囚われず、時計に追加する機構では私は何が好きだろうか。考えてみるとまずミニッツリピーターやソヌリ、アラームといった鳴りモノに魅力を感じる。
続いて、やはりクロノグラフ。しかし唯のクロノグラフより、ラトラパンテ(スプリットセコンドクロノグラフ)や、フライバック、モノプッシャー等が欲しい。ムーブメントも古典的な作りの方が美しく感じる。故にシースルーバックで手巻きが良い。

カレンダー機能では、デザイン的にはデイトも無い方が良いが、やはりデイトが有れば便利だとは思う。パーペチュアルカレンダーには凄く魅力を感じるが、止まったり狂った場合に合わせる手間が大変だ。またOHで結局数年に一度止まる事を考えるとパーペチュアルな意味が勿体無く感じる。もし今後メンテナンスフリーとなれば逆に魅力がグッと増す。(貧乏人らしい考え方だ。)
パーペチュアルカレンダーは値段が高額なのでそれを考えると2月末日のみの調整で済むアニュアルカレンダーの方が私には合うかもしれない。場合によってはトリプルカレンダーでも構わないがムーンフェイズは機能としてでは無く時計のデザインとして欲しい。昔ながらのムーンディスクのモノが好きだ。
私の生活上、機械式時計は止まって放置される可能性が高いので、カレンダーにそれ程魅力を感じないのかもしれない。

その他の機構では、やはりパワーリザーブインジケーターが付いているモノが好きだ。自動車の燃料計と一緒で使うに安心感を与えてくれる。
個人的には海外に行く事が殆ど無いのでGMT(及びナイト&デイ)やワールドタイムにはいまひとつ有難味を感じない。
こういった時計をしたまま海等に行く事は無いと思うが、防水性能は高ければ高い程良い。しかしそれでデザインに影響が出るなら非防水でも構わない。
自動巻き機構は便利だが、竜頭の巻き心地に影響が出るのと、シースルーバックでムーブメントが見難くなる為、手巻きだけで良い。マイクロローターであればムーブメントが見易いので良い。

基本的にはシースルーバックは絶対だと思う。しかし逆に言うと、自動巻きの垂直クラッチ方式のクロノグラフの様に、機構が殆ど見えないムーブメントであれば、シースルーバックにする必要が無いとも思う。様は生きている時計の動きを眺めたいのだ。(スケルトンも当然良いが似合うかは微妙。)

トゥールビヨンにも当然憧れは有るが、腕時計としては不要の機能だと思う。懐中時計や置時計であれば
また違うと感じるかもしれない。
後は個性的なムーブメントであったり、ジャンピングアワーやレトログラード等の運針が特殊なモノも見ていて飽きない。

私の機構に対する考え方はこの様な感じである。
しかし、もし私が初めて機械式時計を持つ方には、秒針・シースルーバック・自動巻き・パワーリザーブインジケーターを薦める。尤もパワーリザーブインジケーターが付いたモデルは限られるので参考程度だが。


さて、機構的には鳴りモノ、クロノグラフ、ムーンフェイズ、パワーリザーブインジケーター、レトログラードが好きだ。
唯、鳴りモノのアラーム以外の機構は非常に高額で、一流ブランドや有名な時計師が手掛けたものは数千万円という価格となる。これはトゥールビヨンと同じく私には現実的に持つ事は不可能だろう。

という訳で、まだ現実に近いクロノグラフの中でも自分の気になるモデルを挙げてみた。(一千万超え・アンティークは除く。)欲しいと思う順に記載してみよう。


1 PanoRetroGraph(Glashütte ORIGINAL)。クロノグラフ以外にカウントダウン機構を持つ。カウントダウン終了後(又は30分積算後)に音が鳴るというのも魅力的だ。ムーブメントは非常に複雑で耽美。英知の結晶の様な輝きを放つ。

2 KÖNIG ALBERT VON SACHSEN(LANG & HEYNE)。見た目が非常にシンプルで4針の時計でしかない。竜頭に備えたモノプッシャーなのでケースもシンプルだ。その理由はラトラパンテの様に積算計をセンター同軸に備えているからだ。ムーブメントはグルネイユが施され、テンプ受けにはダイヤモンドが光る。古典的ながら、独創的なクロノグラフのムーブメントは見る者を魅了する。

3 1815CHRONOGRAPH(A.LANGE & SÖHNE)。DATOGRAPHはビックデイトと夜光針という(私にとって)余計な機構が有るのでシンプルな1815CHRONOGRAPHに惹かれる。(値段も安い)しかし、既にディスコンティニュードになってしまった。SAXONIAでの復活はあるのだろうか?最もクロノグラフらしい時計でインダイヤルの配列も美しい。ムーブメントも均整が取れ、細部まで磨かれた美しさに惹かれない者はいないだろう。

4 The OCEAN CHRONOGRAPH(HARRY WINSTON)。スポーティなデザインで自動巻き。今までとは趣旨が違うがこのエキセントリックダイヤルにトリプルレトログラードによるクロノグラフ機構はやはり魅力的だ。

5 5960P(PATEK PHILIPPE)。こちらも自動巻き。しかしギッシェによるアニュアルカレンダーと小さなパワーリザーブインジケーターを備えた事は文字盤をシンプルに見せ、且つ必要な情報を読み取れる様に配慮されていて好感が持てる。

6 EXCALIBUR CHRONOGRAPH(ROGER DUBUIS)。RD79を搭載したラトラパンテが凄いがRD78も十分に存在感が有る。マイクロローターを用いた御陰で、クロノグラフモジュールに視覚的弊害が生じない嬉しい自動巻きクロノグラフだ。

7 HOMMAGE CHRONOGRAPH(ROGER DUBUIS)。RD65というLemaniaを改造したモノプッシャークロノグラフである。端整なフェイスと伝統的なムーブメントをROGER DUBUISらしい魅力的なモノに仕上げてある。限定モノなので当然ディスコンティニュードとなっている。

8 Chronomaster T Open (ZENITH)。友人が購入していなければ買っていたかもしれない時計。El Primeroというハイビートの自動巻きクロノグラフは稀有な存在でそのハイビートを文字盤側からも楽しめ、更にパワーリザーブインジケーターも備える。個人的にOpen ConceptやレディースのStar Openも気に入っている。

9 Patravi Chronograde(CARL F.BUCHERER)。同名で既にブログで紹介したモデルだが、ビッグデイトアニュアルカレンダーにパワーリザーブインジケーター、レトログラード時積算計と機能に優れている割に値段もリーズナブル。

ざっと思い付いたモデルが以上だ。他にも、PATEK PHILLIPEのNautilus5980/1AやBreguetのCLASSIQUE 5237、MARINE CHRONOGRAPH 5827、Jaeger-LeCoultreのDuometre a Chronographeや Reverso Squadra Chronograph GMT等惹かれるモデルは多い。

トップ3を見れば判るがドイツブランドのクロノグラフが好みの様だ。3/4プレート上に配するクロノグラフモジュールが好きなのかもしれない。
(画像は1,2がPanoRetroGraph、3,4がKÖNIG ALBERT VON SACHSEN、5,6が1815CHRONOGRAPH。)
今調度スイスではBASELWORLD、SIHH、WPHHが開かれている。今年の新作も楽しみだ。MAURICE LACROIXのクロノグラフMEMOIRE 1等気になる時計が既に発表されている。
将来、OMEGAでもCO-AXIALを用いた完全な自社製作の手巻きクロノグラフを開発すれば値段によっては購入するかもしれない。
いずれは1本、納得の行くクロノグラフが欲しいものだ。