苦いモノ。薬もそうだが、ピーマン等の野菜も美味いと感じない。そして最も大人の嗜みであるコーヒーもブラックでは飲めないのだ。
確かに馨りは良いが、飲むと苦い。濃いコーヒーはバニラアイスクリームにかけて「アフォガード」等にすれば美味しいが、単体で飲もうとはあまり思わない。ミルクやシュガーが必須である。
昔、「McDonald's」で私がコーラを、嫁がアイスのブラックコーヒーを飲んでいた事があった。紙コップに蓋が付いており、そこにストローを刺して飲むスタイルだ。
私が何かに気を取られている間に、嫁がコーヒーとコーラをすり替えていたらしく、気付かずにコーラと思って飲んだら苦いコーヒーだった。
嫁はその時の私の顔が面白くて忘れられないという。(私を嵌めた数少ない出来事の一つというのもあるだろう。)私も屈辱で忘れられないのだが。
兎も角、苦味は、味のアクセントとしては有り(チョコレートのビター等ほろ苦いモノや隠し味)だが、苦味主体は漢字のとおり「苦手」である。
しかし、嫁は上記のとおり普通にコーヒーが好きで、頻繁に飲んでいる。私に味の違いは判らないのだが、やはりドリップしたコーヒーは味が違って美味しいらしい。
その為我が家では「BROOK'S」のドリップバッグコーヒーを利用していたが、最近手頃なドリッパーを見つけたので購入した。それが「HARIO」という日本の耐熱ガラスメーカーの「coffee dripper pot CaféO」である。(画像1、画像2左側)値段も手頃で少人数用、更にサーバーとドリッパーが一体化したポットタイプなので、使い勝手が良く急須感覚で使用出来る。フィルターにコーヒー粉を入れ蒸らした後お湯を注ぎ、抽出が終わったらそのままカップに注げば良い。
また洗浄も楽なので家庭で使用するにはベストだと思った。無論デザインも気に入っている。(実家ではコーヒーメーカーを使用しているが、コーヒーメーカー自体大きいし、コーヒーの量も多くなる。洗浄も面倒だ。)
これで嫁は、好きなだけ自分の好みのコーヒーをドリップして飲む事が出来る様になった。因みにイタリア「BIALeTTI」のMacchinetta「Moka Express」(画像2右側)も有るが、直火で作らなくてはいけないので手間が掛かるのであまり使用していない。(espressoは濃いので私は更に苦手だ。)
さて、話をHARIOに戻そう。
1921年創業のHARIOは、現在その卓越した耐熱ガラス技術を用いて理化学・工業製品・ハンドクラフトまでを手掛けている。
フラスコやビーカー等の理化学品ではその耐熱性能が十分発揮されている。
ハンドクラフトは、職人の手作業が活きているが、中でもガラス楽器が美しい。「玻璃王バイオリン」で一躍有名になり、それ以降尺八やチェロ、琴もガラスで製作している。バイオリンは1/16モデルが\346,500である。(画像3)リアルサイズではいくらになるのかは不明。
ガラスで有名なSAINT-LOUIS、Baccarat、SWAROVSKI、LALIQUE等とはまた違うガラス製品だ。(尤も、前記のブランドが工芸品ならHARIOは工業製品であろう。日本のモノはこういう感が強い。)
しかし耐熱という日常生活に密接な点は評価出来る。使い勝手という点においてはHARIOが上だと思う。
では、久しぶりにコーヒーでも頂くとしよう。たっぷりミルクとシュガーを入れて。(画像4、5)