私のブログでも度々取り上げている、「CARAN d'ACHE」のモノである。
「新婚旅行5」、「Mario Botta for CARAN d'ACHE」、そして「1010」といった投稿で取り上げたスイスの筆記用具ブランドだが、そのどれもが素晴らしい品だと思う。そのクオリティの高さから「PATEK PHILIPPE」や「ROLEX」、「FURRER-JACOT」といったスイスを代表するブランドのノベルティにも使われる程信頼されているのは勿論、一目見ただけでCARAN d'ACHEと解る完成されたデザインも魅力だ。
中でも「Ecridor Collection」は鉛筆を模した6角形のボディ形状が有名で、CARAN d'ACHEを代表するモデルである。
そして、「新婚旅行5」の投稿と内容が被るが、CARAN d'ACHEは「SHARP」が発明した「シャープペンシル」の原型である「フィックスペンシル」を発明したブランドでもある。
フィックスペンシルは現在「芯ホルダー」という名前の方が親しまれている様だが、製図やデザイン画によく利用されている。シャープペンシルと同様、ペンの中に芯を入れて使用するのだが、フィックスペンシルは太い芯を1本だけ押さえている。
芯ホルダーで有名なブランドは「STAEDTLER」・「FABER-CASTELL」・「Kaweco」・「rotring」、日本では「uni(三菱)」等。
極太の芯を使用する芯ホルダーは「LAMY」「AURORA」等が有名だと思う。(「スケッチペン」と言われる事が多いようだ。)
特に製図する訳でも、デザインする訳でもないが、シャープペンシルより更にアナクロなのが気に入って、その歴史を紡ぎ出したCARAN d'ACHEのフィックスペンシルは1本欲しいとずっと思っていた。
フィックスペンシルの中にも限定モデルがあり、毎年?(新ギョシェパターン発表時?)新作が登場しており、その中でも「Chevron」というギョシェを施したモデルが欲しかった。しかし、私が購入を考えていた時期は「Square」というモデルに変わっておりChevronは完売しており見つからなかった。「Ammonite」か「Maya」のフィックスペンシルが発売されればと、次のモデルに期待していたが、「Tipe 55」が発売され買う気にならず。
で、先日楽天市場でChevronのフィックスペンシルが1点残っていたのを偶然発見。即購入した、という事だ。
因みに一番好きなギョシェはball_of_uguis_1様がスターリングシルバーで持っておられるAmmoniteで次点がMaya、Chevronである。しかし、AmmoniteやMayaはフィックスペンシルでは販売されていないのかもしれない。(存在するなら欲しかった。)
そして、画像1が購入した「Ecridor Collection Chevron Fix pencil」である。
シルバープレートにロジウムコーティングを施した美しい銀色のボディだ。スターリングシルバーの様な美しい熟成は楽しめないが、私の様な不精には良いだろう。
Chevronは山形の模様を指し、襟章や袖章が由来らしい。綺麗な山形のギョシェが続く。細かく入った細いラインと山形の模様が光によって様々な表情を見せる。シンプルだがメリハリがあると思う。
芯は太さは2mmで、トップをノックする事で自重により芯が出てくる。シャープペンシルの様に止まらないし、1本しか入らない。
ノックする部分のキャップの内側は芯を削る事が出来る構造になっており、2mmの芯の先端を尖らせる事が出来る。鉛筆削り(芯削り)が付いていると思って頂ければ良い。
少々豪華な風の木箱に三角形の消しゴムと赤・青・緑・黄の4本の水溶性カラー芯が付属。(画像2)水溶性カラー芯は水を含ませた筆でなぞると色が滲み、水彩画の様な絵画を描く事が出来る。(普通に水溶性カラーペンも販売されている。)
暫くはメカニカルペンシル(シャープペンシル)ではなくフィックスペンシルを仕事に用いてみようと考えている。また少し書く事、そして仕事が楽しいと感じれれば、買った甲斐もあるというものだ。