天野喜孝氏は、アニメーション会社「タツノコプロダクション」で「科学忍者隊ガッチャマン」「タイムボカン」等のキャラクターデザインから始まり、独立後は「FINAL FANTASY」を筆頭に様々なメディアで活躍している。
小説等では「吸血鬼ハンターD」、「アルスラーン戦記」、「GUIN SAGA」の20巻から56巻(及び外伝)等の表紙・挿絵を担当、その美しいイラストによって見る者は物語の情景を幻想的に描くことが出来る。
また、舞台の演出や衣装デザイン、更には京友禅や妖精美術館のステンドグラスまで手掛けている。海外でも高い評価を得、画家として、イラストレーターとして、デザイナーとして精力的に活動中だ。
私にとってFINAL FANTASYとGUIN SAGAが最も身近だったので、とりわけこの2作には想い入れが強い。
唯、天野喜孝の作品自体を購入する事は少ない。絵画は手に入れようも無く、某会社のシルクスクリーンには興味が無い。画集もあまり買う機会が無かった。
それでも私の目に留まり購入に至った作品を紹介しよう。
1つが「天野喜孝タロットカード画集」(画像1)。
天野氏によって描かれたタロットカードを一冊の画集として販売されたもの。大アルカナ22枚と小アルカナの各ACE、KING、QUEEN、KNIGHT、PAGEが描かれている。
美しく繊細な天野氏の画と神秘的なタロットカードという組み合わせが絶妙にマッチしている。この画による本当のタロットカードも販売されていたのだが、残念ながら私が探していた当時見付からなかった。
もう1つが「1001 Nights」限定BOX仕様(画像2)である。
1001 Nightsは「アラビアンナイト=千夜一夜物語」の中の一エピソードを天野氏が描き、映像と音楽を結合した新たなアート「Filmharmonic」の第一弾である。
CGによって命を吹き込まれた天野氏の画と荘厳なオーケストラが生み出す視聴覚を共に刺激する新世代の芸術だ。
緩やかに色を変え形を変え流れる線がいくつも重なりひとつの場面を作り、音楽によって場面が彩られ、感情と世界観が生まれる。画の可能性の一つでないだろうか?(画の観点から見てのモノで音の観点から見ても同様。)
万華鏡のような映像と音楽によってトリップしてしまうような錯覚さえ覚える。私にとっては1001 Nightsという物語を楽しむモノではなく、流れる映像と音楽に身を任せるモノだろうか。
(しかし物語も妖艶でエロティック。物語として見ても十分楽しめる。)
この限定版はVIDEO CD-ROMが付いており(画像3)、1001 Nightsの原画等(画像4)を楽しむ事が出来るのも嬉しい。お気に入りだ。
天野喜孝氏には今後も益々素晴らしい作品を生み出して私達を楽しませて頂きたいものだ。
オマケ、私がPCで使用していた壁紙(画像5)。