しかし遂に「精工堂」から販売されている「チャレンジキット」が復活した!
今回はチャレンジキット3(写真1)という事で自動巻きムーブメントではなく手巻きのムーブメントが選ばれた。
ムーブメントは「ETA2801-2」。前回同様スイス「ETA社」のムーブメントだ。
このムーブメントについてはあまり詳しくないのだが、3針のセンターセコンドでデイト等は無いシンプルなモデルのようだ。
個人的にはスモールセコンドモデルであれば即購入を決めたのだが、センターセコンドなので少々迷っている。センターセコンドという事はETA2824-2から引き算したようなモデルとなるのではなかろうか。ETA2824-2は、3針センターセコンドにデイトが付いた自動巻きモデルである。ベースとなる部分は同じETA社のムーブメントだけあってそれ程違いが無いように思える。(尤も、それがETAの汎用性及び量産性の強みとなっているのは間違いないのだが。)
スモールセコンドだったなら多少輪列に変更が有る筈なので残念だ。
ただしこのモデル、(私は兎も角、)初めて時計を組み立ててみたいと思う方には非常にお勧めだ。ORIENTよりも容易ではなかろうか?ETA2801-2のパーツ数は49との事。49個であれば飽き性な方でも何とか完成まで至る事ができるだろう。しかも、自動巻き機構の無い最も基本的なムーブメントは時計の基礎部分の仕組みについて理解し易いので、もし今後他のムーブメントの組み立てや分解に挑戦する場合にも大きな力となる。このムーブメントを製作してからETA2824-2の製作をしていたなら、輪列や竜頭、テンプ等はかなり容易に組み立てる事が出来、自動巻き機構やデイト表示機構に注目出来ると思う。
更にサイズが良い。ケース径約36mmは現在の3針モデルのベスト(35.5~38mm)だと思っている。ケース厚は約10.5mmと少々厚いが(デザインがミリタリー系の為)気にならないレベルだろう。これまでのキットには無かったシースルーバックというのも自分が苦労して組み立てたムーブメントを拝見出来るので嬉しい点だと思う。文字盤のデザインは人それぞれの好みだが、まあこんなものだろう。(写真2)
ストラップがブレスレットではなく革なのも気に入っている。欲を言えばディプロイメントバックルが良かったが。(ブレスレットも全て組み立てれるのであればブレスレットも面白いかもしれないが。)
部品数も少ない為値段もETA2824-2より安価で\36,800である。因みに私も初めに購入した工具セット(機械台・キズミ・針押さえ・剣抜き・精密ドライバー5本セット・ピンセット)は\14,200である。(写真3)
もう一度精工堂のURLを記載しようと思う。http://www.seikodo-tokeiten.com/
興味が有る方はこの機会に是非挑戦してみて頂きたい。私の苦労が判るかもしれないし、簡単だと感じるかもしれない。高級ではないが一生モノの時計になるだろう。