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スイスといえばやはり一番に思い浮かべるのが時計である。(私はだが。)
私自身「精工堂チャレンジキット」及び「精工堂チャレンジキット2」の投稿で組み立ててみたが非常に繊細な作業である。私はキットを購入した際に一緒に工具を購入した。私のような初心者であればこういった安価な工具で十分だが、普段から時計に携わる方々は、当然こういった道具にも拘りがあると思う。ピンセットやドライバー、キズミ等細かい作業をより容易に正確に行えるモノをやはり求める筈だ。
スポーツ選手が自分に一番あった道具を求め、芸術家が自分に一番あった筆を求める。(勿論「弘法筆を選ばず」だが、より合うモノならその実力を更に発揮できるという事だ。)職人の世界も同様だろう。

そしてスイス時計産業では、精密な工具が必要不可欠であり、時計の発展と共に工具もそのニーズに応えるべく発展してきた。
例えばピンセット。ピンセットは細かな時計のパーツを摘み、時計の地板に的確に配置するというミクロの指である。その存在は指の延長でなくてはならない。摘み易く、摘んだら落とさない。指に負担が少なく長時間の作業が出来る等、工具も職人の生み出す逸品になった。スイスならではの品だ。
スイス製ピンセットブランドとして有名なのが、「DUMONT」「FONTAX」「rubis」等である。その使い易さから一流の時計師も愛用していると聞く。

さて、毛抜きとして私の家で現在愛用しているピンセット(トゥイーザー)を紹介しようと思う。
rubisのピンセットだ。
rubisも初めは時計用の精密ピンセットから歴史が始まった。ピンセットのトップブランドとしてDUMONTやFONTAXと競い合いながら極めて精度の高いピンセットを製作、「PATEK PHILIPPE」や「Cartier」「ROLEX」といった一流ブランドで採用された実績を持つ。
その後rubisはその精密な技術を時計だけでなく他の産業にも着目し新たな商品を次々に開発した。エレクトロニクスにバイオテクノロジーとロボット、通信、宇宙開発、遺伝子、医療等様々な分野の研究所や施設で採用されているらしい。日本でも「NEC」等がrubisを永年利用しているとの事。
培った経験に基づいた変わらない品質と、最新技術を導入し新たな材質等の研究を行い、優れた使い心地と精度を両立させた最先端の商品を作り出している。
そして現在のrubisの地位を築いた分野が「美容」である。世界中の美容師やエステティシャンに愛用されている。理由は「軽い力で短い細い産毛までもしっかり摘む事が出来、滑らずそのまま抜ける。」からだそうだ。

確かに市販されている安価な毛抜き等では摘んでも毛が滑りイライラする事が多い。それほどのモノならと購入したのが、画像1の「MANICURE-SET」と「1K101-CD」というピンセットを購入した。
MANICURE-SETには甘皮切りハサミ・爪ヤスリ・ピンセット・爪切りが入っている。
使ってみた感想だが、確かに従来のモノと違いストレスを感じなくなる。摘む力を入れる必要も無いのでかなり快適だ。嫁もかなり気に入っているようだ。
rubisの最大の特徴は何といっても先端に現れている。先端は全く隙間が無い程面が密着し、先端の後部分に僅かに隙間を設ける事で先端に軽い力でも力が集中するようになっている。(画像2)一度使うと他の毛抜きは使えないというがそのとおりで、使えない古い毛抜きは既に処分された。
しかし、残念ながらMANICURE-SETの爪切りは切れ味もあまり良くなく、切った爪が飛んで行くのでいまいちだった。ピンセットだけで良かった。

このピンセットは本当にお勧めである。デザイン・カラー・素材・先端の形状も様々なので気に入ったモノを手に入れたら一生手放せないだろう。