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松本零士。「宇宙戦艦ヤマト」や「宇宙海賊キャプテンハーロック」、「クイーン・エメラルダス」等を生み出した人気漫画家である。
手塚治虫、石ノ森章太郎、藤子不二雄、赤塚不二夫らとともに日本漫画会の礎を築いた一人である。

最近では著作権絡みの裁判でしばしばTVで話題に上っているが、それ程彼の作品が与えた影響が大きいという事でもあるのは間違い無い。
芸術等の表現するものにおいて著作権というのは非常に難しい問題だ。本人がオリジナルで製作したモノでも、過去に影響を受けたモノの面影が無いとい事はまず有り得ないだろう。「似て非なるもの」と考えるか否か。某猫の「インスパイア」とかはその最たるモノであろう。(尤も私はこれをパクリとしてしか認識していないが。)
松本零士氏の御陰でこういった権利問題が取り上げられるのは私は良い事ではないかと思っている。
余談だが、松本零士氏は著作権に煩いという印象だが、作家に対する敬意がある場合には非常に寛容である。無断でなければ快く承諾するという話である。
松本零士自身も「銀河鉄道999」では、宮沢賢治作「銀河鉄道の夜」を参考にしたと公言、アニメ化の際に宮沢賢治の遺族に「銀河鉄道」を使用する事の許可を得たり蒸気機関車「C62」についても当時の国鉄の了解を得ているといった参考にしたモノへの配慮を忘れていないようだ。

さて、今述べた銀河鉄道999は宇宙戦艦ヤマトとともに松本零士氏の2大作品として有名である。そして銀河鉄道999が誕生して30周年という事だ。(なんと私が生まれた年の作品なのだ!)

銀河系の星々が銀河鉄道と呼ばれる宇宙空間を走る列車で結ばれた未来。宇宙の多くの裕福な人々は「機械の身体」に魂を移し替えて(極端なサイボーグ化)永遠の生を謳歌していたが、貧しい人々は機械化出来ないばかりか、機械化した人に迫害されていた。そんな中、無料で「機械の身体」をくれるという星を目指して、主人公の星野鉄郎が謎の美女メーテルとともに銀河超特急999号に乗り込む。

というのが物語の舞台。教訓を秘めた読み手が考えさせられる話が多い。また登場人物も魅力的で存在感がある。メーテルは今尚、漫画の美女として真っ先に思い浮かべるキャラクターの一人であろう。それ故30年経った現在もこの作品の人気は高い。

そしてインペリアル・エンタープライズ株式会社より松本零士氏監修の英連邦ツバル政府発行 法定貨幣「銀河鉄道999 誕生30周年公式記念貨幣が発売された。金貨と銀貨の2種存在する。
それぞれが最高品位の純金・純銀製プルーフコインで、英連邦ツバル政府公式発行の1oz金貨と5oz銀貨。発行数が金貨500点、銀貨3000点で、貨幣は表面がエリザベス女王2世の肖像、裏面がカラーで銀河鉄道999に因んだイラストが描かれている。

1oz金貨の概要は
画像1・100Tuvalu$・重量31.1g・直径39mm・価格\248,000
5oz銀貨の概要は
画像2・5Tuvalu$・重量155.7g・直径60mm・価格\59,800
それぞれ、画像3のケースに松本零士氏のサイン入りイラストが付いたセットになっている。

尚ツバルとは太平洋中部、ポリネシアの環礁島からなる島国で、旧イギリス領ギルバード・エリス諸島の9島が1978年に独立して形成された。世界で最も小さな国の一つで海面上昇により水没する危険のある国らしい。当然農業等にも適しておらず、資源も無い。日本で言うダイヤルQ2や、インターネットのドメインリース(.tv)、切手やコイン発行が収入源のようだ。
つまり、今回のコインもツバルにとっては大切な収入源という事だ。よくよく調べてみると似たような商品がいくつもある。「手塚治虫 デビュー60周年 大型貨幣」や「ウルトラマン40周年記念コイン」等も存在した。
金貨の価値(金の価値としても、通貨の価値としても)に対して販売価格が高すぎるとは思うが、限定数を考えるとこのような金額になるのだろうか?将来的な値上がりはあまり期待しない方が良いかもしれないが、蒐集家にとってはなかなか魅力的ではなかろうか?

もし気になった方や松本零士氏のファンの方であったならこの機会に是非。価値はともかく(まあ一定の価値は約束されている。)、今を逃すと手に入らないのが限定品。私も金に余裕があれば欲しい一品だ。