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今回で「精工堂チャレンジキット2」、「ETA2824-2」の完成である。
写真1が文字盤と時分秒針。

まずは、地板に付いている文字盤を固定するツメを引き出す。文字盤リングを置き、その上から文字盤の足がツメと合う様に差し込む。間違ってなければ3時位置で竜頭とデイトのギッシェが並ぶ。
先程引き出したツメを戻す事で、文字盤の足を固定する。こういった作業はキズミを使わなくてもこなせる。

竜頭2段引いて回し、デイトが進んだ瞬間で止める。前回の投稿でも述べたが、時刻送りは左回りである。つまりは現在時計が指している時間は針は無いが、0時丁度という事だ。

針を取り付ける。今度は「ORIENT」の時の様に針の表と裏を間違えないように。
1番目に12時を指した状態で文字盤と平行になるように「剣押さえ」という工具で時針を押し込む。
2番目は分針。9時まで時針を回す。その状態でまた12時を指した状態のまま文字盤と平行になるように剣押さえで分針を押し込む。当然、時針と接触する程押し込んではいけない。分針も9時位置まで回し、時針と平行か調べる。問題ない。
3番目に同じ要領で秒針を取り付ける。これも綺麗に付いた。全て裏表も間違っていない。
ETA2824-2はハック機能が付いており、竜頭を2段引くとムーブメントが止まる。だからORIENTと比べても慌てず操作できる。ハック機能が無いという事は、時計の時間が経過しているという事である。(無論ゼンマイが完全に解き切れているのなら問題無いが)
2回目なので力加減もずいぶんましになったと思う。写真2が針を全て取り付けた状態。

いよいよケースに入れる。その前に竜頭及び「巻き真」を抜く。地板裏の竜頭付近の穴に細い棒を差し込むと竜頭が抜ける仕組みだ。竜頭は簡単に抜けた。
ムーブメントを方向を合わせながらケースに入れ、巻き真をケースの穴から差し込む・・・・・・入らない?
もう一度ムーブメントをケースに入れ直して巻き真を差し込むが入らない。
何処か失敗していたのだろうか?もう一度針も文字盤も外す。
すると「キチ車」と「ツヅミ車」が倒れている状態になっていた。この中に巻き真を通さねばならないのだが入る訳がない。
この巻き真周辺は1番始めに行った作業のところである。文字盤側を殆ど分解せねばならなくなった。
後で調べて解ったのだが、組み立てに失敗していた訳ではなかった。(実際に操作が確実に行えていたので間違いない。)この巻き真を抜く際にETAに発生しやすいトラブルのようだ。竜頭を2段引いたハックされた状態でなく、通常の状態、つまりキチ車とツヅミ車が噛み合っている状態で竜頭を抜く方が安全らしいのだ。

完成間近でやってしまったが、再びムーブメントの組み上げも終わり、文字盤と針を付け、一旦竜頭を押し込んでから、巻き真を抜く。ケースに入れていよいよもう一度巻き真を差し込む。・・入った!

回してみるが操作も良好。、「ケースアダプター」というケースとムーブメントの隙間を埋めるプラスチックを入れネジで固定。裏蓋を閉めて本体の完成である。(写真3)

ブレスレットを付ける。これもORIENTの時の様に逆に付けないように気を付ける。
「本」の投稿で 「Chronos」という雑誌に「Chronos×Movado」のダブルネームのスプリングバーツールが付いてきた事を述べたが、このスプリングバーツールが初めて活躍する。
ブレスレットの調整は割りピン方式なのでこのバネ棒外しが役に立つのだ。初めてなので力加減が判らず苦労したが、左右1コマずつ抜いた。

これで完成である。写真4が完成したもの。写真5が私の腕に巻いてみたものだ。如何だろうか?今回はORIENTの失敗を教訓にしてきたつもりなので指紋等の汚れも傷も少なく綺麗な仕上がりだと思う。
この「DAKS」という(ブランドの)時計は見た事がなかったがブレスレットより革が似合うのではないだろうか。
精工堂チャレンジキット2はこの「その6」で完結だ。判りやすかっただろうか?写真をもっと撮れば良かったのだが、残念ながら組み立てる事で一生懸命であまり余裕が無い。質問があれば判る範囲で回答したいと思う。

さて、昨日久々に精工堂のHPを訪れた。(尚URLはhttp://www.seikodo-tokeiten.com/
前回訪れた時に、ORIENTの手巻き化及びシースルーバック化のオプションパーツ販売を検討中だったのだ。販売が決まっていたら是非欲しいので期待していたのだが、「チャレンジキット」自体の内容が見当たらない。
オプションの話は立ち消えになったのだろうか?もうチャレンジキットも販売されていないのだろうか?残念である。2つとも購入しておいて良かったと思う。

ともかくこれでスイス製ムーブメントETA2824-2も組み立てる事が出来た。
できれば、クロノグラフ(「ETA7750」で良い。)や手巻きスモールセコンド3針等も組み立ててみたい。今後は安いものを購入して自分で分解しなければならないのだろうか。新しいムーブメントも商品化してチャレンジキット復活を望む!