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4月には時計宝飾好きが胸を躍らせる「BASELWORLD(バーゼルフェア)」が開催される。スイスのバーゼルで開催されるこのフェアでは、各ブランドが新作発表の晴れ舞台として、自慢の商品をアピールしている。

毎年様々な趣向を凝らしたアイデアで信じられないような超複雑時計や、見目麗しい洗練された一品、独立時計師によるユーモアに富んだ独創的な作品等見るものに深い感動と物欲を与えてくれる。
当然私も楽しみで仕方がない。時計店に勤めている知り合いは今年のBASELWORLDを見に行くそうだ。何とも羨ましい。一般客も日本円で約\1,500のパスを購入すれば入場可能。SIHH(ジュネーブサロン)も楽しみだがこちらは一般客来場不可なので入場できる者は限られている。

さて、BASELWORLDだが、時計の見本市と思われているが、実際は宝飾と時計の見本市である。決して時計だけではないのだ。魅惑のジュエリーも多数展示されている。
また、過去にBASELWORLDを見た方の話では「JAQUET DROZ」のオートマタやシンギングバード等の展示もあったりと展示品だけ眺めるだけでも価値がありそうだ。オートマタは自動人形で、電池などを用いずゼンマイなどで稼動するロボットだ。シンギングバードはジャンル的にはオルゴールだろうか?鳥が羽ばたき動きながら澄んだ声で鳴くものだ。JAQUET DROZ作品の動きはあまりにもリアルで今尚語り継がれる天才である。

そして今回2007年のBASELWORLDでは、なんと日本からの人形が展示されるらしい。
当然JAQUET DROZのオートマタのように歴史的価値も技術的価値も持ち合わせている訳ではないが、それでも日本を代表する人形が展示されるとなると日本人なら時計だけでなくそちらにもどうしても注目してしまうというものだ。

それでは、その人形を紹介しよう。「GUNDAM FIX PLATINUM」。・・ガンダムである。ガンプラだが、「プラ」はプラスチックではなくプラチナである。PT1000を使用した純プラチナ製ガンダム、それがGUNDAM FIX PLATINUMということだ。
世界に名だたるBASELWORLDに日本のアニメのロボットが遂に?登場である。逆に考えると日本のオタク文化が世界に認められたということでもある。

概要を調べてみた。
「この取り組みはGINZA TANAKAのプラチナの新しい価値を創造したいという思いと、ガンダムというキャラクターを世界に向けて発信したいというBANDAIの思いが合致し製作されたものです。」
とのこと。

世代を超え人気を誇るキャラクターを、純粋性、希少性、永続性を持ち永遠に白く輝き続けるPTで再現することにより、ガンダムの持つ魅力と輝きを永遠に保つことに成功。
技術もかなりのもので、89個の精巧なパーツを組み立てた設計。かなり細かいディティールまで再現してある。

フェア用のコンセプトモデルらしく販売の予定はないようだが、参考価格でUS$250,000(日本円にして3000万円)相当だという。PTの価格は現在も上昇傾向にあるので、更に高くなっていくかもしれない。
重量は1,400g、カメラアイには0.15CTのダイヤモンドを使用している。
また、アートデレクションはカトキハジメ氏によるものである。カトキハジメ氏はこのスジでは有名なメカニックデザイナーで、雑誌連載企画「ガンダム・センチネル」のメカニックデザインで一躍脚光を浴びた。近年はガンダムシリーズのプラモデルのデザイン監修として有名な方だ。私も彼のデザインは好きでこのGUNDAM FIX PLATINUMもカトキハジメ氏らしい繊細さと力強さを兼ね備えている。

今回BASELWORLDを見に行かれる方は、時計だけでなく、宝飾としてのGUNDAMも楽しんできて頂きたい。