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前回は五百円玉による貯金状況を述べたが、もう1つ、似たような方法で貯金したので参考程度に投稿してみようと思う。
今回は最近では見ることが少なくなった、「弐千円紙幣(弐千円札)」である。
自販機にも入らず、使い道があまり良くない札なので、買物に使用せず、地道に手元に来た分をまとめていくと、貯金のつもりではないが結構集まった。(写真1、2)

さて、皆もあまり詳しくないであろう弐千円紙幣について調べてみた。
発行されたのは2000年(7月)である。「2000」に因んだものなのだろう。
紙幣のサイズは76mm×154mmである。実は、紙幣は金額の大きい順に横の幅が決まっている。(2006年現在の紙幣)壱万円紙幣が160mm、五千円紙幣が156mm、弐千円紙幣が154mm、千円紙幣が150mmである。縦はどれも同じで76mm。

表の絵は「守札門」である。沖縄の首里城、その第二坊門である。国宝指定だが昭和20年戦争で消失し昭和33年に復元した。
裏は「源氏物語絵巻」の第三十八帖「鈴虫」その二の絵である。平安時代後期の作だが作者不詳。右の人物が光源氏で、左の人物が冷泉院。
右下にこっそりと源氏物語絵巻の作者である紫式部が描かれている。
また、習字でつらつらと書き綴ってあるのは、源氏物語絵巻の第三十八帖「鈴虫」詞書の上半分。その為このまま読んでも意味が解らない。原文は以下のとおりである。

「すゝむし
十五夜のゆふ くれに佛のおまへ
に宮おはしては しちかくなかめ
たまひつゝ念珠 したまふわかき
あまきみたち二 三人はなたてま
つるとてならす あかつきのおとみつ
のけはひなとき こゆさまかはりたる
いとなみにいそ きあへるいとあはれな
るにれいのわ たりたまひてむしのね
いとしけく みたるゝゆふへかなと」

なぜ首里城と源氏物語の組み合わせなのかは疑問だ。

また、弐千円紙幣は偽造防止技術を従来のものから、より工夫を重ねたもの、新技術などいくつも組み込むことで、より一層の偽造防止を計り、安心して使用できるようになっている。

「すき入れ」 俗に言う透かしである。守札門が浮かぶ。
「潜像模様」 紙幣を傾けて見ると表には「2000」裏には「NIPPON」の文字が浮かぶ。
「光学的変化インキ」 表の右上の「2000」は角度によって青緑色から紫色に変化する。
「パールインキ」 紙幣を傾けて見ると両端にパール光沢が浮かぶ。
「超細密画線」 コピー機などで再現できないレベルの極細の線による図柄描写。
「深凹版印刷」 漢字や図柄が従来の札よりインキが表面に盛り上がるように印刷されている。
「マイクロ文字」 至るところに小さな「NIPPON GINKO」という文字で模様を描いたり、線を描いたりしている。
「特殊発光インキ」 紫外線を当てるとオレンジ色や黄緑色に発光する。

実は先進技術を駆使して製作している。その後新しくなった新千円・五千円・壱万円紙幣の偽造防止技術の効果確認も兼ねていたのだろう。(新五千円・壱万円紙幣はさらにホログラム等も追加された。)

いずれは、欲しいものを買う際にまとめて使ってみたいものだ。