しかし必要だから買う家電等は、安いという理由で選んだり、妥協して選んだりすると結局後悔する。
値段が高い物にはそれ相当の理由があるとおり、値段が安いものにもやはり安い理由があるのだ。
私は昔、引越しの際に家電をいくつか購入したのだがとりわけ洗濯機は買って後悔した。全自動でドラム式、乾燥機能付きで、同等の商品の6割程度の値段であった為購入を決定したのだが、安いのにはわけがある。
それは日本製ではなかった。もちろんヨーロッパではない。中国製だ。しかし、いくら中国製でも洗濯機にそれほど悪い製品はないだろうと思っていたのが失敗だった。
まず気が付いたのは洗濯物の皺の多さだ。乾燥して仕上がったものは皺だらけになっていて、結局アイロンをかけなければいけないほどだ。
次は、洗剤を投入するところが洗濯機の振動で勝手に開くのだ。そこから水が溢れることもあった。仕方がないのでテープで止めた。
1年くらい使用すると乾燥が半乾きになってきて、2年くらい経つと乾燥機が壊れた。
安物買いの銭失いとはよく言ったものだ。気に入って買ったなら、壊れたりするのも愛嬌になるが、安いからという理由で買ったものは、後悔しか残らない。
私の買ったものがたまたまそうだっただけかもしれないが、中国製というものに信用はなくなった。
やはり吟味して自分が欲しいと思ったから買うようにしていきたいものだ。
逆に気に入って使っているのがガラス製電気ケトル(ヤカン)だ。日本でいう電気ポットなのだが、保温などはできない。しかし、その沸騰する様子が見えるデザインや、沸騰するスピードが速いため、保温や節電ができなくても気にならない。というか、欠点に目を瞑ることができる。
車でもそうだが、笑って「この車、よく壊れるんだよね。」っていうイタリア車に乗っている人や、「手入れが大変なんだ。」という、古い車に乗っている人は、その欠点をむしろ喜んでいたりするほど車に惚れ込んでいる。私にとっては、壊れたりメンテナンスに手間がかかるのは辛い。この人たちはたぶんマゾヒストだろう。(失礼)構ってあげないとすぐ機嫌を損ねる女性にはまってそうだ。
ようするに、何に満足するかは人それぞれだ。1つ自分の気に入った点が他の不満な点を大きく凌駕していれば、こういうふうに商品を購入しても満足できるのかもしれない。買った甲斐があるし、メーカーも作った甲斐があるというものだ。
デザイン、使い心地、機能性、作り込み、心に残った何かが購入した商品にあれば、長く愛着を持って使っていけるだろう。
それの前に「値段」がこないように。「安いから買ったけどデザインも良い」や「安いから買ったのに機能も豊富」ではなく、「デザインが気に入ったから」や「機能が気に入った」理由で買って、安ければ更に良いという買い方を。
写真はCapresso社製 H2O Classic Glass Water Kettle
よく知らないで買ったが、これもスイスの会社だそうだ。(アメリカという話も聞いたが?よく分からない。)もともとはエスプレッソマシーンで有名なメーカーのようだ。