イメージ 1

イメージ 2

さて、嫁に婚約指輪の代わりを買うことになったのは前に投稿したとおりだ。

私は突然結婚が決まったので、しっかりとした貯金がなかった。当然婚約指輪に多額を注ぎ込む余裕がない。それでは、どんなものをどのように贈ったか?
実は、とても変わったお金の出し方をした。

婚約指輪でもなんでも同じだが、彼女が欲しがるものとこちらの予算はイコールではない。欲しいものは値段に糸目を付けなければどんどん良い物を選ぶことが可能だ。
私は金持ちではない。皆もそうであろう。たとえば、婚約指輪に払える限界が100万円だとする。しかし、彼女が欲しがるものが200万円だったとする。当然買えない。しかし、何とか彼女が望むものを購入したいのも男の気持ち。
何とかうまく誤魔化す(!)方法はないものか?

で、私が考え、取った方法は、
「どんな品物でも半額出す。」
という方法だ。それが1億円の品であっても半額までは出す。安いものでも半額。これは、結構良いアイデアであった。
女性は、身の程をわきまえない品物を選ばない、というか選べない。(失礼。)それでいて、自分が欲しかったのに、手が届かなかったものが買える。そして、女性が欲しくても、男性1人の予算では買えなかった品物が購入できる。男性の、「ごめん、予算オーバー」っていう恥ずかしいこともなくなる。
まあ、彼女が金持ちとかなら話は別だが。(羨ましい。そういう男性は少しくらい困るべきだ。)
自分で言うのもなんだが、使える方法だと思う。皆も是非使って欲しい。

予算の出し方は決まった。あとは何を買うかだが、やはり普段から使えるもので、記念になるもの。さらに婚約指輪と同等のような価値があり、お金を出しても惜しくないもの。ここはやはり時計であろう。(時計といえばそう、もちろんスイスの名品である。)

彼女は「CartierのPashaトゥールビヨンが綺麗」とかふざけた事を言っていたが(万が一買ったとしても絶対私が使う!!)
自分も半分の出費ということを考えると、同じくCartierのPasha GMTパワーリザーブ38mmかJaeger-leCoultreのREVERUSO DUETTOなどが狙い目となったようだ。
しかし、その後、偶然ある時計屋で、購入を決める時計と出会うことになる。

私の住む富山では、トゥールビヨンなぞめったに見れない。寂しい限りだが。(スイスではショーウィンドウに普通に飾ってあった。)
その日はBreguetのフェアをやっていた。Breguetといえばトゥールビヨン。
1千万円を超える芸術的な技術の結晶を見ようとそのフェアに足を運んだときに、嫁はこのBreguetのレディースモデルで最もスタンダードなClassiqueに目を留めた。そのシンプルなスタイルがいたく気に入ったようであった。
もともと雑誌やカタログなどで、BreguetやPATEK PHILIPPEなども見せていたのだが、そのときは全然関心がなかったようだ。やはり実物はちがう!
さすがBureguetである。私もじっくり見たが素晴らしい作り込みだ。文字盤はマザーオブパールにギョシェを施してあり派手ではないのに目を奪う。ブレゲ針と呼ばれるブルースティール針も上品な輝きだ。裏から覗くムーブメントも綺麗な仕上がり。CartierやJaeger-leCoultreももちろん良いのだが、比較の対象が悪かった。
「半分出してもこれがいい。」嫁の出した結論であった。そうして、今でも嫁の腕にはこの時計が輝いている。
金額は当然高かった。BreguetのClassiqueレディースでは最も安いのに100万円を余裕で超える。
これもお互い半分の金額で済んでいるから選べたのだ。一人ではまず買えない。
半額でも大きい出費だが、(とくに始めはCartierかJaeger-leCoultreだと思っていたので)この時計であれば、私自身も良いものを選んでくれたと満足している。

時計に限らず、女性は自分が知っているブランド名と見た目で買う物を決めてしまう傾向がある。例えば有名で人気のあるCartierと決めて買ってしまうと、Breguetや雲上と言われる三大時計ブランド等を知らないまま年を取り死んで行くのだ。それは、あまりに視野が狭いし寂しい事だ。井の中の蛙である。
いろいろな時計を見てからCartierをあえて選ぶのであれば、構わない。
ただ、他人が良いと言ったものが自分にとって良いとは限らない。他人が身につけて似合っていても、自分に似合うかはわからない。見て聞いて触れて感じて考える。そうすることにより、より良いものに出会えるのだ。
今回は、婚約記念の品だ。もちろん指輪も同じだと思う。せっかくの記念だ、皆も知識を集め、My firstを探してみては如何だろう。