12月15日(土)
今日来てみると、寝ている。そして、よだれが出ている。よだれが出ることは口から食べたいのではと思って医者に聞くと、食事の時には自然と出るもので必ずしも口から食べられるわけではないとのこと。むずかしいものだ。
今日もしばらくして目を開けたが、気になることがある。
それは、目が時々あさっての方向を見ているのだ。いつもではないがそういう瞬間がある。
12月16日(日)
昨日、目があさっての方向を向いていて、ひょっとしてこのままかと思って落ち込んだが、考えてみれば、どこまで快復するのか誰にもわからないことに気づいた。
だから、あるがままの妻を僕が受け入れ認識するしかない。そのことを本当に理解するには時間がかかる。そして、今も受け入れがたい僕がいる。
今日は、体が左ばかりに傾けるので右肩を触るとすごく凝っている。揉んであげると左目を開けた、しばらくもんでいると右目も開けた。かなり凝っていたのでかなり揉んであげると、しばらく目を開けていた。
さらに、左足を触ると、痛そうにしていたので良く見ると、足に紫色の痣らしきものがある。看護士に頼んで、湿布薬を張ってもらう。今日は微熱があったが、帰るころには下がっていた。
12月17日(月)
今日は、妻の甥が見舞いに来てくれた。残念ながら寝ているときだった。それから15分くらいで目が覚めた。午前中は少し熱があったようだが、午後は平熱だった。
今日は、何故かゆったりした顔で時折微笑んでいるようにも見えた。
徐々に戻りつつあるのか、それとも良い夢でも見ているのか?
医事課の人から障害者認定の申請方法を聞いた。遂に来るべきものがきたという感じだ。 
12月18日(火)
今日は、少し熱が出たようだが、夕方は下がってきた。あまり元気がないので、昨日までの盛り上がりで疲れたのかと思っていたら、食事が始まって、右手をマッサージしていて爪が伸びてきてそれを切っていたら、目を開けた、それもかなり大きく。
呼びかけると、じっと僕を見た。さらに周りを見回した。
今度は両目を開けて、また僕を見た。
「明日からは、文字が読めるようになるといいね。本当のリハビリが始まるよ。」といったら、手を強く握り返した。やっとリハビリモードになった感じだ。
12月19日(水)
今日来てみると、熱はなかったが、寝ている。
本当にこの病気は、一進一退だ。昨日の疲れが出たと思う。
ただ、あいうえお表を作ったので、これでコミュニケーションが取れるかどうかわかると思う。明日以降に期待しよう。
12月20日(木)
今日来てみると、氷枕だった。聞いてみると少し、熱が出たようだが夕方には下がった。
吸入の途中で目を開けた。
コミュニケーションを取るのはもう少し先のようだ。
普通の人間だって、リラックスしたときのほうが頭脳明晰になる。病人はなおのことだ。
それに期待しよう。
12月21日(金)
今日は、熱もなく、しっかりと目を開けた。例のあいうえお表を見せたが、そのときに気づいた。目と手の連動ができていないことに。
だから、しばらくはどう連携するかを模索しよう。結構目を開けている時間が長くなってきている。また、正月が近づいて、部屋割りが変わり、一番奥の部屋に移された。
今後の展開がどうなるか気になるところだ。
12月22日(土)
今日来たら、また微熱が出たという。少し反応も鈍い。寝ているようだった。
だが、お昼ご飯のときになると、目を開けた。それもかなり長い時間。僕の声に反応して目が動く。目と同時に手をしっかりと握り返す。しばらくして、寝てしまった。
夕方、友達のS夫妻が見舞いに来てくれた時に、5時の約束だったので、ずっと言ってたから5時ちょっと前に目を開いた。彼らが来てくれてうれしくなったのだろう。
とにかく、右手へのマッサージが鍵であることは間違いない。