次の治療法はTS-1を希望しようかと思う。ドセタキセルとサイラムザの併用はその次以降にしたい。

 

ドセタキセルはパクリタキセルと同種のタキサン系の細胞障害薬の一種(微小管阻害薬のグループでタキサンが細胞分裂を阻害する)で、サイラムザはアバスチンに似た血管新生阻害薬の一種だ。4月からの治療でパクリタキセルとアバスチンにあまり効果がなかったので、この二つではあまり期待できない。それにパクリタキセルと似ているドセタキセルの副作用(特に好中球減少による免疫低下、末梢神経障害によるしびれ)は、続けてやる治療としては気乗りしない。

多分効果的にはTS-1も大して期待できないのだろうが、比較的副作用は少なそうだ。

TS-1は古い薬(1999年承認)で先進性はない。これまでジオトリフ、タグリッソ、テセントリクとその時々の最新の治療薬を使用したのに比べれば後退感は否めない・・。経口フッ化ピリミジン系抗がん剤という名の通り、点滴ではなく服用薬なのは少し楽そうだ。今はカルボプラチンと併用するのが標準になっているが、カルボプラチンには効果がなかったので今回はTS-1単剤となる見込みだ。

TS-1はフルオロウラシルという抗がん剤を改良した薬らしい。テガファールという成分が体内で徐々にフルオロウラシルに変わり、ギメラシルという成分がフルオロウラシルの分解を抑えて効果を持続させる。もう一つの成分オテラシルは消化器系の副作用を軽くする。

服用方法としては28日間朝夕2回カプセルを服用し続け、14日間休んでこれを1サイクルとして繰り返すらしい。

副作用としては吐き気などの消化器症状、骨髄抑制(白血球等減少)などらしいが、脱毛の記載がないので全般的に副作用が強くないイメージだ。流涙という特徴的な副作用があるらしい。もちろん人によって全然違うので何とも言えないが・・。

 

TS-1治療と並行して、セカンドオピニオンを聞いてみたくなった。今度相談してみよう。元技術者としてはこのあいまいな治療時期にほかの医師の見解も聞いてみたい。すごく有効な情報を期待しているわけではなく、同じ結論の話でもいい。自分が評価しづらいときは複数の見解を確認する・・これは技術者の鉄則だ。