私は元々便秘になりやすい傾向があるが、今回の併用療法に連動してより傾向が強まった。
これまでは便が固くなって排便しづらくなり、2日ほど続くと薬を使わないといけなかった。ただ、漢方系の便秘薬(ウェストンS)を昔から愛用していて、ほとんどの場合これで解消していた。その後併用療法を始める前から酸化マグネシウムを併用しないと定期的な排便は難しくなっていた。ウェストンSは腸の動きをよくするもので酸化マグネシウムは便を柔らかくするものだ。酸化マグネシウムを1日2錠では効きが弱く、3錠では下痢になるので調整しながら使っていた。
ところが併用療法の開始以来酸化マグネシウム3錠でも下痢しなくなった。便は固くなっていないのに便意が非常に弱くなり排便量が減ってきた。さらにはウェストンSがあまり効かなくなり、ちょうど入院中だったので別の薬(ピコスルファートナトリウム:小腸に作用)を処方してもらった。最初は効いたが、退院後は効きが悪くなり、やむを得ず浣腸に頼った。診察時に「浣腸しないと出ない」「浣腸を多用してもいいか」と訴えると、主治医はモビコールという薬を処方してくれた。
モビコールは慢性便秘症に対して使用可能な「国内初(2018年末発売)」のポリエチレングリコール製剤だ。水に溶かして飲むことで便中水分量が増加して便容積が増大するという原理になっている。最大の特徴点は、適切な硬さの便が見られるまで適宜増減、つまり継続使用が可能なことだ。これまでの便秘薬の「便が出たら服用をやめる」というのとは違う。1日2包が標準で、6包まで調節可能だ。便が固いままなら2包増やし、下痢(半下痢)状なら2包減らすと説明書で指示されている。処方以来2週間が経過していて、順調に毎日排便している。2包から増やすこともないが、減らすこともない。早く下痢便になって減らす経験をしてみたいものだ。
併用療法の4剤すべての副作用記載に「便秘」がある。イメージ的にはパクリタキセ>カルボプラチン>テセントリク>アバスチンなので、テセントリク・アバスチンの2剤になった今改善を期待したいものだ。