現在、イスラエルにおいてある意味で国内的な戦争状態に突入しています。私はウクライナでの戦争についてもそうであったのですが、それらが核兵器などによって人類の滅亡へと繋がる様な「最終戦争にまで発展する可能性はない」ものと確信しています。

 

ただ、イスラエルでの戦争状態が中東地域へ拡大する気配が見え始めており、そこから始まる地域的な戦争状態が「別の意味での最終戦争」となる可能性があるものと懸念しているのです。

 

それは、核兵器などによる武力的な意味での最終戦争ではなく、中東からのエネルギー資源の輸出停止などによって引き起こされる壊滅的な「世界の金融・経済崩壊」への引き金となり得る戦争であると言う事です。

 

これまでに繰り返し「備えて下さい!」と訴えて来ている様に、世界の金融・経済における崩壊は既に約束されたものとなっています。リーマンショック時に破綻した世界の金融システムは、それ以降、日米欧の中央銀行による紙幣の無限垂れ流し政策(異次元の金融緩和)によって生ける屍として走り続けて来ました。つまり、既に問題は崩壊するかしないかではなく、いつ何を切っ掛けに崩壊するのかと言う事なのです。

 

そして、イスラエルで始まった戦争状態が中東地域へと拡大する事はいたって自然な流れであり、中東地域での戦争がエネルギー価格の高騰へと繋がるのもお決まりのパターンであると言えます。

 

仮に、この戦争が幸いに収束しても、何か別の出来事を切っ掛けとして結局は世界の金融・経済は破綻へと向かう事になります。しかし、今回のイスラエルから拡大しようとしている戦争が、その引き金を引く可能性は上記の通り極めて高いと言えるのです。

 

そこから始まるエネルギー価格の高騰は、現在、一時的に収まりかけている世界的なインフレ(物価上昇)傾向を、再度加速させる事になります。そして、かつてのオイルショック時のパニックを、桁違いの規模で上回る可能性があるのです。

 

世界経済が成長を続ける中でのオイルショックと、成長が止まっても金融緩和によって無理矢理に世界の金融・経済を膨張させ続けて来たその臨界点で起こる今回のオイルショックとでは、そこから始まる混乱の大きさがまるで異なります。

 

実体経済を差し置いて、それを金融的にどこまでも膨張させ続けて来たデリバティブ(金融派生商品)市場が崩壊すれば、日本円も含めた「お金」と言うものは、その価値を保つことが困難になり信じられないスピードで物価上昇(貨幣価値の下落)が始まる事になるのです。

 

もし、その結果としてお金の価値が失われたとしたら、この世界はどうなるのでしょうか?紙くずとなったお金をもらうために、貴重な燃料を使って物を輸送しますか?食料や生活必需品を販売しますか?仕事を続けますか?それは極論かも知れませんが、本質的にそういう話になって来るのです。

 

たとえ、その引き金が何になったとしても、これまでの「分離・競争的な社会システムの崩壊」は起こるべくして起こるものであり、いちいち事あるごとに、その可能性に怯える事には意味がありません。

 

大切なのは「来るものは来るのだと受け入れる事」であり、それを「前向きに経験して行く」事が出来るようにスピリチュアル的・物質的な備えを完了させておく事なのです。

 

それにもかかわらず、大半の人々は「今日の仕事とストレスの解消」に忙しく、こうした世界・社会変化への対応に対して「無関心」を貫いています。そして、近くその結果を経験する事になるのですが、気付いた人がそれを伝えた所で、「当人にその意思が無ければ」結局はどうすることも出来ないのです。

 

 

しかし、こうした現実を「思考の領域」に受け入れて、より多くの知識・情報を求める人も確実に増え始めています。ただ、それを本格的な行動に移す為には、こうした視点を「思考(知識・情報)」の領域から「信念(常識・世界観)」の領域にまで深めて行かなければなりません。つまり、時間のかかる取り組みになると言う事です。

 

いずれにしても、世界は今後数ヶ月の間に信じられない様な大混乱の中へと突入して行く可能性が高まり続けています。私達はそれを、ポジティブな姿勢によってより小さな困難に抑えながら、新しく調和的な社会システムの創造軌道へと渡り歩いて行く必要があるのです。