午後11時20分、

某ホールの入り口前で仰向けになって倒れている二人。


まどか「私たちも… もうおしまいだね…」





ほむら「…タネ銭は?」

(まどか、天を仰いで首を横に振る)

ほむら「そう…。
ねぇ…私たち、このまま二人で輩(やから)になって…
こんなボッタ店、何もかもメチャクチャにしちゃおっか?
ハーデス天井100Gも、
超ペルセポネ50Gも全部無かったことにしちゃえるぐらい、
ウォシュレットのボタンに根性焼きを入れたり、
牙狼の上皿にテンガを置いて9時間ぐらい休憩してみたり、
1パチのシマで打ってる客全員に、
「良かったらワタミでバイトしてみませんか?」
と耳元で囁いてみたり、
壊して、壊して、壊しまくってさ…。
それはそれで、良いと思わない?」


(まどか、泥のついた千円札1枚をほむらに手渡す)






まどか「さっきのは嘘。1枚だけ取っておいたんだ」

ほむら「そんな…!何で私に!?」


まどか「私にはできなくて、ほむらちゃんにできること、お願いしたいから。
ほむらちゃん、ゴト師と知り合いだよね?
こんな終わり方にならないように出玉を変えられるって、言ってたよね」


ほむら「うん…」


まどか「エスパス見滝原店の新装に騙される前のバカな私を、助けてあげてくれないかな?」



ほむら「約束するわ。絶対にあなたを救ってみせる。
天山広吉にソックリなマネージャーにつかまって、
何度事務所でボコられることになっても、必ずあなたを守ってみせる!」




まどか「よかった…」

(金欠による絶食が限界に来て思わず表情を歪めるまどか)

まどか「あああっ!!

………もう一つ、頼んでいい…?」



ほむら「うん…」


まどか「私、養分にはなりたくない。
嫌なことも、悲しいこともあったけど、
守りたいものだって、たくさん、この世界にはあったから、
とりあえずほむらちゃんのキャッシュカード貸して、
あと暗証番号も教えてくれたら嬉しいな…」











ほむら「…もう、誰も信じない」








~よろしくティロ・フィナーレ~