
本文はここから
それぞれいるので、書きましょう。
大ちゃん・・・メガネをかけたアル中(←不適切な表現)
山ちゃん・・・パチスロの目押しの仕方がキモチ悪いロン毛
と、
それぞれたったの一行で説明が終了してしまうので、
残りの「めぐちゃん」について書いてみましょう。
めぐちゃんは、高校時代の同級生でした。
本名は、「めぐちゃん」というぐらいですから「めぐみ」です。
間違ってもメグ・ライアンではありません。
めぐちゃんは成績優秀、運動そこそこ、ルックス中の下(←失礼)と、
ギャルゲーの脇役のような女子で、
特に男子から人気があったわけではありませんが、
その気取ったところや媚びるところのない、飾らない性格で、
僕が気軽に話せる数少ない女子の友人のひとりでした。
もうひとり、僕にとって大事な高校生時代の友人、鈴木君。
彼は遊び友達であり、後にバンド仲間にもなるのですが、
バンドの集合時間になっても来ないので電話してみたらまだ寝ていたり、
一緒に食事をしていてもみんなが食べ終わる頃に、
まだ半分以上食べ物が残っていたりと、
とにかくマイペースな男でした。
めぐちゃんはそんな鈴木君と、
2年に進級した頃から付き合いはじめました。
二人と仲の良い僕はそれを見て、
「ナイスカップルですね~」
と、村西とおる監督のような表情で見守る日々が続きました。
ある日のこと。
帰宅部名誉部長だった僕は、いつものように授業が終わると、
速攻でバイトに向かうべく、中庭に留めてあった自転車に跨り、
無駄に大きな校舎を背に、駅へと続く長い道を走り出しました。
ところが、いつもとは違う何かを感じた僕は、
何故か不意に自転車にのったまま、校舎のほうを振り返りました。
すると、3階の窓から寂しそうな表情で所在無く立ちすくんでいる、
めぐちゃんの姿がありました。
「何かあったに違いないな」
直感でそう思った僕はすぐにでも彼女の元へと戻りたかったのですが、
バイトの時間も迫っています。
そこで僕はとっさの動きでハンドルを思いっきり右に切ってカラダを左にひねり、
自転車で転ぶ、というカラダを張ったギャグをカマシました。
痛そうな演技をしつつ校舎の方を見上げると、
そこには目を丸くしためぐちゃんが僕を見つめていました。
僕は右手を大きく上げて、精一杯のつくり笑顔で、
「大丈夫!!」のリアクションをすると、
彼女はいつものように元気な笑顔を取り戻してくれ、
「バイバイ」と小さく手を振ってくれました。
その数日後。
やはりその日、めぐちゃんは鈴木君と別れたという事を知りました。
どちらから切り出したのかわかりませんし、特に知りたくもなかったので、
僕はそれからも、普段どおりに二人と仲良く接していました。
違ったのは、それぞれの口から相手の名前が出なくなった事と、
校舎内で偶然すれ違っても、まるで他人のように振舞う二人の姿でした。
それを見て僕は、恋の楽しさと残酷さや、
友としての振る舞い方についての難しさについて考えていました。
・・・とまぁここまで書いたのですが、
この時点で僕は「めぐちゃん」とは呼ばず、
苗字の方で呼んでいました。
僕が彼女を名前で呼ぶようになる話は、また後日機会がありましたら。
続きが気になる方はコメント欄に「わっふるわっふる」と記入して下さいw