★前回までのあらすじ★
高校生・砂肝。実は黒の組織に毒薬を飲まされ・・・・・
ってこのパターンもういいッスよね。
昨日の続きでございます。
この時期僕は、惣菜売りのバイトを辞めて、
某ハンバーガーショップでバイトしていました。
週に5回位だったかな?
焼いたパンに焼いた肉を挟んだり、揚げたポテトに塩を振ったりして、
CDを買ったり、パチンコしたりするお金を捻出していたのです。
で、このお店がまた、店長を筆頭に高校生バイト連中に至るまで、
無類のパチ&スロ好きが集結していたのです。
暇さえあれば「あの店が来週新装で」「今日モーニングでさぁー」という会話が、
厨房内で繰り広げられている中、僕が毒牙にかからない訳が無い。
その中で今思えば一番クレイジーな印象の、K先輩という人から、
「砂肝ちゃんさぁー、給料入ったじゃん?スロット行くべよぉ」
という、簡潔かつ強引な勧誘を受けた。
つい数日前のY君との出来事が脳裏に浮かぶ。
誰もいないシマで、あっという間に千円分のコインを使い切った空しさ。
ぶっちゃけ、パチスロは「もういいよ」って気分だった。
が、その日、K先輩と訪れたその店のパチスロコーナーは凄かった。
その店にあったのは数日前にY君と打った「バニーガール」。
これは同じだったが、シマには大勢のオッサン達が蠢いていた。
そして僕達がシマに入るなり、その大勢が、
「なんだぁ?この若造はぁ??」とでも言わんばかりに睨んできたのだ。
これには流石に怯んだ。
それでも、こんな雰囲気は当時のパチ屋では日常茶飯事。
ひりつく空気の中で、気後れする事なく、K先輩と並んでバニーを打つ。
「青りんごが揃ったら、次はアツイよぉ!」
「たまに右から打つと、当たりやすいよぉ!」
・・・・・そう、K先輩はオカルトスロッターだったのだ。
彼の手厚い指導のお陰で僕は、
「スロットは設定で出玉を調整している」という事実を知るのに、
数年の時を要する事になった(笑)。
ともあれその日、
初めて777が揃ったその瞬間の衝撃は、生涯忘れる事は無いだろう。
上段にシャープな7が横一文字に並んだ瞬間、
爆発的なファンファーレが、シマ中に、そして僕の頭の中に響き渡ったのだ。
バニーを語る上で、欠かせないあの「ファンファーレ」。
この日を境に僕は、この劇的な一瞬。
7が鮮やかに揃い、爆音のファンファーレが流れるその瞬間の為に、
サンドに千円札を挿入する日々を生きていく事になった。
そう、完全にバニーガールの、
いやこの機種のファンファーレの虜になってしまったのだ。
バニーガールを語る上で、欠かせない「ズレ目」や「フルーツ」。
これらについては次回「スーパーバニーガール」で書きます。
なにしろ僕は、バニーのファンファーレを聞きたいがために、
「毎ゲーム7を各リールに狙う」という、
ゲーム性を破壊するような打ち方をしていたため(苦笑)、
ズレ目を堪能する機会があまり無かったのだから・・・・・。
追伸:K先輩とはこの6年後に「金貸してくんない?」という電話依頼を
断わってから、プッツリ音信不通となってしまいました。
あの時もしお金を貸していたなら。
彼と再会する機会を選んでいたなら。
僕はまだ彼と一緒に楽しくスロットを打っていたのでしょうか?
「砂肝ちゃんさぁー、それリーチ入ったよぉ・・・・・・・・・・」