2012年11月の読書メーター
読んだ本の数:2冊
読んだページ数:491ページ
ナイス数:8ナイス
盤上の夜 (創元日本SF叢書)の感想
囲碁、将棋、麻雀、チェッカーなど盤上のゲームにその人生を賭けた人間たちを描くSF短編集。特に未来社会を描いているわけでもないのにSF小説なのは、盤上のゲームとそこに生きる人たちを鮮烈に描き、そのゲームと人との不可避的な結びつきを突き詰めていくと、その向こうには無限の宇宙が広がっているからだ。常人の極限を越えた境地に見える、世界の残酷さと美しさ。今まで味わったことにない物語世界に、いまだ興奮が冷めない。
読了日:11月8日 著者:宮内 悠介
よろこびの歌の感想
ブルーハーツもハイロウズも大好きだ。音楽はいろいろ聴くけれど、現実の生活の中で苦しいことがあった時、いつも僕は祈るように彼らの歌を口ずさんでいた気がする。 そんなハイロウズの歌をタイトルにしたこの連作短編集もまた、読むほどに心が軽くなっていく。 さっきからずっと、私の頭の中でブルーハーツ「情熱の薔薇」が流れているから〈花瓶に水をあげましょう心のずっと奥の方〉この本は私にとって水なんだと思う。
読了日:11月1日 著者:宮下 奈都
読書メーター