年に一度、空から男が降ってくる町。それを打ち返すべく、野球のユニフォームを着てバットを持つ男。壮大なホラ話のようであり、何か意味ありげな寓話のようでもあり、どっちつかずな印象の文体だが、そのことによってこの物語のテーマである「そこに意味はあるのか」という問いを常に繰り返すことになっている。
不条理な物語が次から次へとあらわれて、その意味するものを明確に理解することはできないけれど、その鮮烈なイメージが脳裏に焼きつく。表題作の「断食芸人」がやっぱり素晴らしい。
正義と悪に二分され欺瞞に満ちた世界への批判。家庭菜園でキャベツを育てるため芋虫を駆除しようとしたら娘が「かわいそう」といったので、飼うことになり市販のキャベツを買って餌としてあげているというエピソードが好き。ときどき、無性に森達也の本が読みたくなる。
ゲームや漫画でつちかった三国志への偏った知識とアツすぎる愛情を頼りに中国全土にある三国志関連の遺跡を巡る珍道中。三国志マニアは必読・必笑の一冊。
サンボマスター山口がロック界のレジェンドたちに世代間の溝を埋めるべく果敢に挑む対談集。読んだら、ものすごくロックが聴きたくなる。ロックを愛する人は必読。
2008年6月に読んだ本
初めて寺山修二に触れた。『一字に影があるように、一行にも影がある。』『美しくない真実は、ただの「事実」にすぎないだろう』。何度でも読み返したい。










