『ゴールデンスランバー』伊坂幸太郎/新潮社 | 砂場

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本の感想と日記。些細なことを忘れないように記す。

ゴールデンスランバー
新潮社
伊坂 幸太郎(著)
発売日:2007-11-29
おすすめ度:5.0



Amazy

総理大臣暗殺の犯人に仕立て上げられた主人公の逃亡劇を描いた、伊坂幸太郎の集大成といえる娯楽大作。

序盤で怒涛のように張り巡らせた伏線が、次々と物語へと繋がっていく爽快感は、今までの作品のなかで群を抜いている。登場人物たちは、ちょっとした脇役まで魅力溢れる人ばかりで、誰が好きか人気投票ができそうなぐらい多彩だ。

主人公とその大学時代の友人たちが物語の中心となるのだが、当時の様々なエピソードや何気ない会話の数々が、絶望に捕らわれた主人公の希望となり、友人たちの行動を駆り立てる。思い起こされる懐かしい過去の姿と、現在を精一杯生きる彼らの姿が積み重ねられていき、読み進めるうちに主人公とその仲間たちのことがどんどん好きになっていく。物語が進むにつれ、展開は加速していく。

そして、最後の1ページ。どこにでもある、たったひとつの言葉が、こんなにも胸に響く。