2007年本屋大賞ノミネート作品。
ボロアパートに住む10人の大学生が一年間の練習だけで箱根駅伝を目指すという物語。こんな素人ばかりで箱根駅伝を走るなどあり得ない夢のような話。だが、その夢が心地いい。
襷を繋ぎながら走ってゆく若者たち。実際の箱根駅伝を今年の正月のテレビを見たばかりなので、その雰囲気はイメージしやすかった。あの大舞台を、つい一年前まで素人だったものが走っている。現実ではありえない話だ。だが小説のなかでは、大歓声のなか駆け抜けていく若者たちの姿がある。僕がまだ若くて一年間必死に練習したら箱根駅伝を走れただろうか、と考えて苦笑する。夢のような話だ。だけど頭のなかで夢想することぐらいならできる。それが小説の楽しさだとも思う。少しだけ、僕も風を感じることができた気がする。
★★★★★
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