申し訳ありません。商売敵である図書館にて本を借りました。欲しいからと買ってるとお金がいくらあっても足りないので、今度は図書館も利用していこうかと思う。入口の張り紙を見ると「東京タワー202人待ち」とか「陰日向に咲く115人待ち」などとある。そんなに待つぐらいなら本屋で買えよ!などと昨日までは言っていたが、もう僕も図書館利用者なのである。
といって図書館を利用するのが始めてというわけでもない。5年ぐらい前、僕がニートの頃は入り浸っていたのだが、本屋とは違う独特の空気はあの頃と変わらない。雑誌コーナーの椅子では半数近くの人がスヤスヤと眠っている。本棚をグルグル回る人たちは、やけに真剣な眼差しで本を選んでいる。本屋だと「いい本があったら買おうかな」という人が多いが、図書館にくる人は「来たからには借りて帰る」という決意があるのかも知れない。
などと思っていたら、何やら不可解な音が響いてきた。どうやら雑誌コーナーのあたりが発生源。見に行くと、椅子からずり落ちそうになりながら熟睡中の中年男性による、立派ないびきだった。うちの本屋ではお目にかかれない光景だなと、しばし観察するも3秒で飽きて、僕はまた本棚のほうへと戻り、真剣な眼差しで本を選ぶことにした。